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〈続・朝鮮史を駆け抜けた女性たち 6〉自ら「女君主」と称する/貞純王后金氏

2009年07月03日 00:00 文化・歴史

改革に逆行 政敵を迫害

英祖 肖像画

英祖 肖像画

15歳で老王に嫁ぐ

貞純王后は、朝鮮王朝21代王英祖(1694~1776)の二人目の正妃である。英祖66歳、貞純王后15歳という朝鮮開国以来一番の歳の差カップルであった。

1759年6月9日に正式に王妃に選ばれ、同じ年の6月22日に婚礼を挙げるというスピード結婚であった。13日間で「王妃教育」を受け、それを自分のものにしなければならなかったことを思うと、当時の貞純王后の利発さと血の滲むような努力、そしてその根性がうかがわれる。こんな逸話がある。英祖が王妃候補たちに「この世で一番深いものは?」と質問すると、他の候補たちは「山が深い」「川が深い」などと答えたが、貞純王后は「人の心が一番深い」と答えて英祖を感心させたという。また、貞純王后の衣服をあつらえる際、採寸をしていた女官が彼女に「後ろを向いてください」と言うと、「そなたが回りこめばよいではないか」と言い放ったという。後の女君主を自称する彼女の気の強さと、揺るぎのない自尊心を垣間見ることができるエピソードである。

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