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〈人物で見る朝鮮科学史 64〉中世末期の科学文化(3)

2008年08月22日 00:00 歴史

「王朝実録」に名を残す医女

宴席に参加する医女たち(左下)と官妓たち(右下)

宴席に参加する医女たち(左下)と官妓たち(右下)

内医院の一介の医女を主人公としたドラマ「チャングムの誓い」が大きなブームを巻き起こしたことは記憶に新しい。リ・ヨンエ扮する主人公の健気な姿に涙ぐみ、彼女を支え身分を捨て連れて逃げようとするミン・ジョンホに男のロマンを見た人も多かったのでないだろうか。さらに、華麗な宮廷料理と東洋医学のさまざまな処方も見所の一つであった。

「男女七歳にして席を同じうせず」は儒教の教えだが、そのため両班の婦女子は病気になっても医師にかかろうとせず悪化させることもあった。そこで、太宗6年(1406年)に官妓の中で聡明な女子に医学教育を施し医女とする制度を設けた。

しかし、官妓出身ということで彼女たちの身分は低く、宴席の給仕をさせることも日常茶飯事であった。それがもっとも酷かったのが暴君といわれた燕山君で、ドラマでも兄である彼を追放し王となった中宗が、その悪習が残っていることを知り激怒する場面が描かれていた。

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