〈経済危機のここに注目 5〉新興国にも波及、グローバル危機
2009年04月20日 00:00 対外・国際今回の経済危機の重要な特徴は先進国だけではなく、新興国にまでその影響が波及していることである。ある意味では新興国の連鎖破綻が危機を一層深刻化させていると言える。
中・東欧を中心とする中小新興国が、相次いで「最後の貸し手」である国際通貨基金(IMF)に駆け込んでいる。金融危機の影響で世界中から流入していた投資資金が一斉に引き揚げ、株価や通貨は暴落、国内主要銀行は軒並み国有化されるなど深刻な流動性危機に陥り、一部は「国家破産」の危機に瀕している。アイスランドでは昨年末の時点で通貨(対ドル)が67.0%、株価は84.8%の暴落となった。