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〈取材ノート〉最高のプレゼント

2014年12月05日 16:39 スポーツ

取材ノート連載「蹴球七日」の取材で淡々と話すJ1ベガルタ仙台の梁勇基選手が、その時だけは声を弾ませた。

「最近ウリハッキョに通う初級部生に『自分も朝鮮代表目指してます!』と面と向かって言われてね。本当に嬉しかったし『もっとがんばらなあかん』って思えた」

同胞プロサッカー選手が子どもたちに夢を与え、逆に活力をもらう。交流シーンを思い描くと微笑ましい限りだ。そんな心温まる光景が12月21日、東京中高グラウンドにはあちらこちらに広がっているはずだ。

同胞サッカー関係者が企画した「ふれあいサッカーフェスタ」には10人を越える現役の同胞プロ選手たちが集結する。

「フェスタの経験が子どもたちのサッカー人生に活きてくれれば。同胞たちのためなら喜んで協力したいし、同胞社会と密な繋がりを持てる貴重な機会だ」と話すのは、朝鮮代表として仁川アジア大会に出場したJ1徳島ヴォルティスの李栄直選手。そのような思いを同胞プロ選手が皆等しく持っているということは、連載の取材を通して記者自身がひしひしと感じてきた。

今回の企画が、各地で奮闘する選手たちの認知度が高まると同時に、選手たちが子どもたちの笑顔から力を得て来季のさらなる飛躍への足がかりになることを願ってやまない。

一方、プロ選手を肌で感じることができる一日は、少し早いが子どもたちとって最高のクリスマスプレゼントになることだろう。

(徳)

 

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