【投稿】還暦同窓会／石静純

神戸朝高19期卒業生の私たちは7年前、「還暦で会おう」という合言葉で別れ、ついに今年6月、神戸ポートピアホテルで再会を果たした。

ロビーのあちこちで再会を喜ぶ歓声や、卒業後初めて同窓会に参加した同級生と肩を寄せ合うなど、始まる前からテンションは上がりっぱなしであった。

◇

還暦同窓会で冒頭、実行委員会共同代表がしたあいさつは、参加者全員に深い感動を与えた。卒業から42年もの月日を順序よく振り返り、神戸朝高時代の思い出を一つひとつ蘇らせてくれた。そればかりでなく、祖国に帰国した同級生や同席してくれた先生への思い出を語り、また惜しくもこの場に参加できない亡きトンムたちへの追悼の言葉に涙した。

私たち西神戸初中出身のメンバーは「芸術扇動」もどきで場を盛り上げることになった。

当日何も知らずにきたメンバーたちも60歳を象徴する赤いベストを着せられ、「神戸朝高19期還暦同窓会で再会した　今日一日楽しく過ごそう」と背に書かれた文字（朝鮮語）を、一人ひとり振り返りながら大声で叫んだ。初級部なみのできばえではあったが、会場は爆笑の渦につつまれた。

◇

各テーブルでは先生を交え、クラス別の思い出話に花が咲き、腹をかかえて笑う姿や、会いたかった者同士（？）携帯で記念撮影する姿が本当に微笑ましかった。

宴もたけなわ、民族の血が騒ぐ歌舞団の公演では、恥じることもなく舞踊手と一緒に踊りだしたり、民謡を一緒に歌ったり、円陣を組んではしゃいだりと、楽しい時間が過ぎた。