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1世の食文化を伝えたい/デイサービスセンター「いこいのマダン」

2014年06月02日 09:00 文化・歴史

ハンメの舌うならせる「ソンマッ」

〝100歳になっても元気 山の幸、海の幸、みんなおいしい〟

絶妙な目分量

風薫る5月の半ば、NPO法人「コリアンネットあいち」が運営するデイサービスセンターの一つである「いこいのマダン」(愛知県名古屋市)を訪れた。午前10時が過ぎた頃になると、1階の厨房からごま油のいい匂いが漂ってきた。その香りに誘われるように厨房をのぞいてみると、同「マダン」調理員の南美智江さん(67)と、鄭末粉さん(57)の姿があった。「えー取材? どうしよう、私は(調味料や材料の分量を)量らないわよ?」と笑いながらもテキパキと手を動かし作業する。調理の手順の中に「計量」は入っていない。「どう真似ようとしても、同じ味は出せないのよ」といわれるほど、南さんたちの「ソンマッ」(手の味)は、ハンメ(おばあさん)たちの舌をうならせている。

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