留学同が運動の“本流”担う覚悟で/綜合文化公演「アプロ」の出演者たち
2026年03月07日 10:22 総聯
第1部、第2部を通して7つの演目が披露された(写真は演劇)
留学同結成80周年記念綜合文化公演「アプロ」(2月28日、クレオ大阪中央)では、第1部、第2部を通して演劇、プレゼンテーション、農楽など7つの演目が披露された。公演には、各地から約130人の留学同学生が出演した。
引っ張る存在に

プレゼンテーションでは留学同の歴史や活動について説明された
第1部・演劇「天の川」は、登場人物である学生たちが理想の留学同活動を追い求める過程で、現実とのギャップや周囲の無理解に葛藤する留学同の「リアル」な人間模様が描かれた。
主人公である2人を演じた留学同兵庫の姜樹希さん(大学2年)と留学同京都の李祥花さん(大学1年)は、「真面目な部分はしっかり聞いて、ユーモアのある部分は笑ってくれたり、観客たちの反応が想像以上に良かった」と嬉しそうに口を揃える。

留学同の「リアル」な人間模様が描かれた
李さんは、「留学同で活動を始めて半年の頃から練習を始めた。演劇も未経験でプレッシャーもあったが、80周年の節目に活躍できる場を与えてもらえたからこそ、やり切ろうと思った」と舞台に懸けた思いを語った。
演劇は、「朝青は正規軍で留学同は遊撃隊」といったイメージや、行事で座って飲み食いする男性と食べ物を売り続ける女性の構図など、同胞社会においてタブー視されている問題にも切り込んだ。
姜さんは、「留学同の学生たちが日頃からどういった問題意識を持って活動しているのかを伝えたかった。自分たちには、ウリハッキョと日本学校を経験した広い視野があり、実践的な活動を行っている自負もある。活動への自信を胸に、留学同の発展を引っ張っていく存在になりたい」と語った。

躍動感あふれるサムルノリの舞台
今回の公演を準備するにあたって、7人の学生を網羅した実行委員会が組織された。
留学同東海の安成美さん(大学4年)は、実行委・公演部のメンバーとして携わった一方で、プレゼンテーションでは司会進行役も務めた。実行委メンバーの打診があった当初は、「自分に務まるのか」という思いから消極的だった安さん。しかし、公演準備の過程で「主体的に取り組む学生の仲間たち」や「周りで支えてくれる多くの人」の存在に気付くことができたと話す。プレゼンテーションでは、留学同全体の明るい雰囲気や実践、研究活動、人材輩出などについて軽快にアピールした。安さんは、「80年間、活動をつないできた先輩たちがいたから今回の公演を開催できたと思うと、感謝の気持ちが溢れるばかりだ。これからは、自分が先輩たちと同じような存在になりたい」と語った。
青春の熱情と気迫で

公演の出演者たち
留学同大阪、京都、兵庫のメンバー40人が出演した農楽は、民族衣装を身に付けた学生たちが朝鮮の伝統芸能を堂々と披露し、色彩豊かなステージが観客席の称賛を浴びた。

農楽のステージ
実行委の公演部に所属し、農楽ステージの学生側責任者を務めた留学同大阪の文リンゴさん(大学3年)は、「留学同の学生たちが楽しそうに公演を演じる姿、そして農楽のパフォーマンスを通じて同胞たちに『留学同は凄い』と思ってもらう」ことを目標に、公演の練習や準備に励んだという。文さんは、「同じ民族の人たちと留学同で出会って、今回のように民族の伝統の楽器や踊りを披露することができて感無量だ。今回の経験を今後の糧にし、留学同の力で革命を起こしていきたい」と力強く語った。

観客席に登場した出演者たち
フィナーレの合唱の前には、2人の学生が代表として決意の言葉を述べた。
「私たちは今後も、民族の解放のために先代たちが創り上げた歴史と愛国精神をしっかりと受け継ぎ、青春の熱情と気迫で新たな歴史を築くために前へ、前へと進んで行きます」
舞台上でこう語った留学同京都の金昇希さん(大学3年)は、「日本学校に通う同胞学生たちが、民族への誇りを取り戻し、これからの同胞社会をリードする決意であることを伝えたかった。今回の公演をきっかけに、留学同に対する同胞たちの期待や信頼が少しでも高まったら嬉しい」と話した。

公演を出演者全員による合唱で締めくくった
留学同神奈川の張熙爛さん(専門学校2年)は、「これからの在日朝鮮人運動の本流を、私たち留学同が担っていく覚悟を持って舞台に立った」と明かす。卒業後、留学同の専従活動家として活動する決意を固くしている張さんは、「衰退していく同胞社会の現状をどこか俯瞰して見てたが、それを自分事として考えられるようになったのは留学同のおかげだ。同胞社会を守る一員として、責任感を持って活動して行きたい」と抱負を語った。
(朴忠信)