〈トンポの暮らしを支える/こちら同胞法律・生活センターです!65〉在日同胞の相続、どの国の法律を適用?
2026年01月18日 07:00 暮らし・活動同胞法律・生活センターに各地の同胞から寄せられる相談には、交通事故や自己破産、境界線トラブルなど日常生活を営むうえで誰にでも起こる可能性のある問題から、相続、国籍、家族関係登録簿、在留資格、婚姻・離婚手続きなど、同胞ならではの事案まで、多岐にわたります。
なかでも突出して多いのは相続に関わる相談で、昨年も相談全体の5分の1を占めました。在日同胞の相続に関わる問題には、かつての植民地支配とそれに続く朝鮮半島、そして日本との複雑な事情により相続人が日本、朝鮮民主主義人民共和国(以下、朝鮮)、韓国に離散している場合があったり、在日同胞の本国法の問題が絡んでくることもあるため、在日同胞特有の歴史的事情をよく理解し、朝鮮、韓国、日本の法についての知識や経験が集積されたセンターに、相続に関わる相談が多く寄せられるのだと思われます。
昨年も「韓国籍のアボジが亡くなりました。日本に住んでいるので相続は日本の法律が適用されるのですよね?」といった質問がありました。今回は改めて、在日同胞の相続における「本国法」について取り上げます。
Q. 相続における在日同胞の本国法とは?どう決まるの?
A. 日本に在住し永住資格があるので、日本の法律が適用されると思っている人も少なくないようですが、「相続は被相続人(=亡くなった人)の本国法に拠る」のが国際私法上の原則となっています。そのため、日本に住んでいるからといって日本の法律が適用されるわけではなく、また、必ずしも、特別永住者証明書や在留カードに記載されている国籍表示で本国法が決まるわけでもありません。
在日同胞の「本国法」としては、①朝鮮法を本国法とする人、②韓国法を本国法とする人、③日本国籍を取得して日本国籍になった人の3通りが考えられます。