多極世界の建設へ共闘/朝ロが示した強固な同盟関係
2025年12月17日 08:52 対外・国際
9月3日、金正恩総書記は中国人民抗日戦争と世界反ファシズム戦争勝利80周年記念行事に参席した。(朝鮮中央通信=朝鮮通信)
米国を中心とする覇権勢力の力が相対的に低下するなか、朝鮮は「多極世界の建設を力強く牽引する代表的かつ強力な自主勢力」(朝鮮労働党中央委員会第8期第11回総会拡、2024年12月)としての自覚のもと、主体的な外交活動を展開し、自国に有利な対外環境の形成を進めた。とりわけロシアとは、包括的戦略パートナーシップに関する条約に基づき強固な同盟関係を築き、多分野にわたり交流と協力を強化した。
軍事協力で平和に寄与
朝鮮とロシアの関係は、昨年6月に包括的戦略パートナーシップに関する条約が締結され、同年12月に発効したことで、同盟関係という新たな段階へと入った。同条約は、政治、経済、文化分野にとどまらず、安全保障分野における協力を明文化し、両国関係を長期的・安定的に発展させる法的基盤を整えた。朝ロ首脳が同条約に署名したのは、全世界の平和と戦略的安定の保障に積極的に寄与しようとする意思の表れだった。
同条約第4条は、締約国のうち一方が武力侵攻を受け戦争状態に瀕する場合、もう一方が支援を提供することを定めている。24年8月にロシア西部クルスク州がウクライナ軍による越境攻撃を受けたことをめぐり、朝鮮は当時の戦況が条約第4条に該当すると判断し、ロシアのクルスク解放作戦への人民軍部隊の派遣を決定した。人民軍部隊はこの作戦でロシア軍と同じ塹壕で血潮を流して戦いながら、クルスク解放作戦に大きく貢献した。これは、朝ロ同盟関係が実践を通じて検証され、高い戦略的水準に達していることを示す事例となった。