〈第47回コマチュック〉東大阪が4-1で熱戦下す/育成部門
2025年11月21日 10:25 スポーツハットトリック手繰り寄せたV

育成部門決勝(東大阪対神戸・西神戸・尼崎・伊丹ㄱ)
「第47回在日朝鮮初級学校中央サッカー大会」(コマチュック大会、6~8日)が大阪府内の堺市立サッカー・ナショナルトレーニングセンターで、本選・育成の2部門に分かれて行われた。4人制で実施された育成部門では、30チームが162試合の熱戦を繰り広げた末、東大阪が優勝の栄冠を手にした。
育成部門では、サッカーを始めて間もない初級部3、4年生も上級生に負けじと、勝利を目指しひたむきにボールを追いかけた。
決勝では、東大阪と神戸・西神戸・尼崎・伊丹ㄱ(以下合同)が対戦。東大阪は準決勝でムジゲㄴ(福岡・九州・山口合同)を3-1で下し決勝に駒を進めた。一方で、合同は京都・滋賀백호(ペクホ)との0-0の接戦をPK戦(4-3)で制し、勝ち上がった。
決勝では、FIFA Anthem(アンセム)に合わせて選手らが入場。会場からは盛大な拍手と歓声が沸き上がった。
ここまで両チームとも全10試合を戦い抜いており、意地がぶつかりあう決勝戦が幕を開けた。
試合開始直後から激しい攻防が続く中、東大阪の郭晟信主将(初4)が先制点を挙げた。東大阪はテンポの良いパスワークで合同を翻弄。一方、合同も必死にボールへ食らいつきゴールを守った。
試合中盤、合同の李来宇選手(初4、西神戸初級)がゴールを決め、1-1の同点に。
ゴールキーパーのスーパーセーブ、ゴールポスト直撃のシュートが飛び交う激しい攻防のまま、試合は延長戦にもつれ込んだ。選手たちは円陣を組み、気合いを入れ直した。
観客の声援が一段と大きくなる中、延長戦開始直後に試合が動いた。
東大阪の金徳寿選手(初4)と郭晟信主将が立て続けにゴールを決め、試合の流れを大きく引き寄せた。勢いに乗った郭主将がさらに追加点を奪い、合同の反撃を振り切った。
試合は4-1で終了し、東大阪が全30チームの頂点に輝いた。

育成部門で優勝した東大阪
試合後、互いの健闘を称えあった選手たちの目には、喜びとと悔しさの涙が浮かんでいた。
先制点を含む3得点を挙げた東大阪の郭晟信主将は、「決勝は、ほかの試合よりも緊張した。みんなで力を合わせて最後まで走り抜いたから優勝できた。同点に追いつかれた時は、主将の自分が積極的に点を取りに行こうと思った」と振り返った。
そして、「『東初』の名を日本各地に轟かせられるよう、これからも練習に励んで、本選部門でも活躍する選手になりたい」と決意を語った。
一方、3位決定戦ではムジゲㄴがペクホを4-3で破り、3位に入賞した。
(文・尹佳蓮、写真・盧琴順)
〈第47回コマチュック〉大会ダイジェスト【動画】
〈第47回コマチュック〉大会初の4人制導入