子どもたちの成長の場に/第20回芸術体操合同発表会
2025年11月13日 11:15 スポーツ65人が出演、12演目を披露

第20回芸術体操合同発表会が行われた
第20回芸術体操合同発表会(主管=在日本朝鮮人芸術体操協会)が3日、東京朝鮮文化会館で行われた。ここに東京中高、東京第1初中、東京第3初級、東京第9初級の芸術体操部に所属する児童・生徒と卒業生ら65人が参加し、計12演目(合同演目2つ、集体演目9つ、個人演目1つ)を披露した。
芸術体操協会による発表会は、2003年に朝鮮大学校の芸術体操部を中心に始まり、05年から19年まで毎年開催された。新型コロナウイルスの影響で20、21年は中止されたが、22年から再開し、今年で節目の20回目を迎えた。
全出演者によるオープニングで幕を開けた発表会では、各校が明るくテンポの良い音楽に合わせて、リボンやロープ、ボールなどの手具を使いながら演技を披露した。

東京第3初級高学年クラスの演技
都内の朝鮮学校において、芸術体操クラブの開設が続いている。
2年前に東京第3初級で、昨年には東京第1初中で高学年の児童を対象に芸術体操クラブが開設。発表会では、東京第3初級はロープ演目を、東京第1は徒手演目を披露した。東京第3の尹咲映さん(初6)は、「技が成功したとき、観客が拍手を送ってくれるのがとても嬉しかった。演技中は楽しく堂々と踊ることを常に意識した」と笑顔で語った。

東京第1初中低学年クラスの演技

東京第3初級低学年クラスの演技
東京中高は今年、中級部2人、高級部2人が新たに入部。発表会では3演目を披露し、難易度の高い技を成功させるたびに、観客と出演者から拍手と歓声が起こった。
主将の朴美蘭さん(高2)は、「練習を重ねる中で部員同士のチームワークがより強くなった。指導してくれる先生や卒業生に対する感謝を胸に、これからも誇りを持って、力強く踊っていきたい」と意気込みを語った。

東京中高芸術体操部の演技(高2)
「初級部のころから出演してきた発表会が、今も続いていることがとても嬉しい」と語ったのは、初級部から高級部まで芸術体操部で活動した許淳夏さん(30)と金美奈さん(30)。
許さんは、「芸術体操は私たちの青春そのもの。今日出演した子どもたちが東京中高でも芸術体操を続け、かのじょらの青春の一部になってくれれば嬉しい」と話し、金さんも「芸術体操を通じて身も心も成長できた。卒業生として発表会に出演することで、先生方への恩返しができたら」と語った。
2人は、「今後も在日同胞社会で芸術体操を広められるよう、卒業生としてできる限りのことをしていきたい」と決意を新たにした。

東京中高卒業生の趙秋華さんによる演技
発表会は全出演者によるフィナーレ「われらの国旗」で幕を下ろした。
朝大の芸術体操部に所属し、第1回発表会に出演した劉美香さん(45、体育学部1期卒業)は、東京第1初中に通う娘の具璃永さん(初2)の演技を観客席から見守った。
「自分が出演した発表会の舞台で娘が踊るとはとても感慨深い。20回目を迎えた歴史の一部に自分も関われたと思うと微笑ましい気持ちになる」と笑顔を見せた。そして「これからも娘には、芸術体操を通じて『踊ることの楽しさ』を感じてほしい」と語った。
最後に芸術体操協会の韓錦女会長は、「芸術体操協会をここまで強化でき、発表会が20回目を迎えることができたのは、児童・生徒、卒業生、協会メンバーたちの努力の積み重ねだ。今後も芸術体操を通じて子どもたちの成長と同胞社会の明るい未来を築けるよう引き続き尽力していく」とあいさつした。
(尹佳蓮)