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三重同胞奮闘記⑲総聯を生きる人々/金琴純

2025年07月04日 09:23 暮らし・活動

総聯結成70周年三重同胞祝賀会のようす

三重同胞や日本の方々など104人が参加した総聯結成70周年三重同胞祝賀会(6月22日、四日市初中)。1部の記念大会では、総聯とともに歩んできた三重同胞の歴史を映像で振り返り、未来へのバトンをつなぐ世代の姿が紹介された。総聯三重県本部の金鉉二委員長は記念報告でこう述べた。「名実ともに世代交代の進むこの三重で、同胞の権利擁護・新世代育成・民族性固守の3大主力事業を軸として明るい未来を作ろう」。

2部の祝賀公演では、四日市初中の少年団の歌に始まり舞踊部の2人舞、女性同盟ノレサークル「ピニョ」による重唱、朝青三重の舞踊にチャンダン演奏と続き、聞く者の胸にしみる民謡で締めくくられた。続いて各機関の紹介などがあり、中でも4月に総聯桑名支部委員長に就任した李春成さんが改めて同胞の前で挨拶し、温かい拍手に包まれた。

総聯結成70周年三重同胞祝賀会のようす

祝賀会開催にあたり、各機関責任者たちが実行委員として準備を進めてきたそうだが、要所要所で欠かせないのは地元の同胞の助けだった。案内のチラシをデザインした金清美さん、民謡で盛り上げた尹玉任さん、祝賀会の仕出し弁当に入れるチヂミを前日に焼いた女性同盟、受付や司会を担う青商会、準備と後片付けに動き回る朝青トンムたち。三重の同胞力が一体となり、記憶に残る行事となった。

実は、三重でこうした祝賀会をするのはいつぶりか分からないくらい久しい。70代の方に聞いてもはっきり覚えていなかった。伊賀支部の金栄泰委員長は90代のご両親と参加、「ハッキョに来るといつも懐かしくて…」と2部で挨拶していたが、こういう時だからこそ遠方から来訪する同胞がいることがとても心強かった。

あるテーブルでは50代の同胞たちが、自分たちの時代とは少年団が披露した歌の歌詞が違うなど若い頃の話に花が咲き、またあるテーブルではオモニ会が仲良くおしゃべり、久しぶりに会ったオルシン同士が語り合い、ともに過ごした時間を愛おしむひと時となった。

この日集まった総聯を生きる人々。世代は違えど同じ思いを共有し、この先もそうであってほしいと願う、私もまたそのひとりなのだと強く思った。

(「ウリ民族フォーラム2023in三重」と準備過程で活気を取り戻した三重同胞社会。フォーラム後も有志たちの奮闘は続いている。同フォーラム記録係を務めた金琴純さんがかれらの活動をレポートする。不定期掲載)

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