新たな局面を切り拓く/長生炭鉱潜水調査【動画】
2025年06月20日 19:30 文化・歴史 動画200m先に新たな通路

井上洋子共同代表に調査結果を報告する水中探検家の伊左治佳孝さん(左)
長生炭鉱水没事故犠牲者の遺骨収容を目指した第4回潜水調査が18~19日に行われた。排気筒「ピーヤ」からの潜水を通じて、新たなルートが確認された今回の潜水調査は遺骨収容へ、大きな一歩を踏み出した。
昨年10月に始まり、今回で4回目となる長生炭鉱水没事故犠牲者の遺骨発掘・収容のための潜水調査。これまでの調査では、本坑道へと続くとみられる坑口からの潜水が主に行われてきたが、調査の過程で専門家や関係者は「坑口から続く本坑道は崩れているのではないか」との結論に至った。
この判断を受けて、今回は海面に突き出た排気筒「ピーヤ」から潜水し、旧坑道を経由して遺骨に近づいていくという方針がとられた。
3月には地元ダイバーの協力のもと、ピーヤ内部に堆積していた鉄管や木材などの構造物の撤去作業が実施されたが、内部はまだ障害物が多く残っている状態だった。遺骨発掘・収容の取り組みを進めてきた市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」(以下「刻む会」)は、4月にクレーンを用いて内部の障害物撤去を実施。現地視察や調査に消極的な日本政府