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〈人・サラム・HUMAN〉NVJ発起人/落合・ベック・フェイファンさん(16)

2025年05月17日 13:58 歴史

カナダから問う、加害の歴史

東京で「日本軍性奴隷制の否定を許さない4.23アクション」10周年デモが行われた4月23日、カナダ・バンクーバーでは日本領事館前で連帯デモが開かれた。後者を主催したのは、日系ディアスポラ団体「Nikkei Vancouver for Justice(NVJ)」。この連帯行動のきっかけは、NVJの落合・ベック・フェイファンさん(16)が、前年の4.23アクションのオンライン配信を視聴したことだった。

落合さんは、日系ブラジル人3世の父と中国人の母のもと日本で生まれ、2022年にカナダへ移住。日本での被差別経験から13歳より社会運動に取り組んでいる。24年にはNVJを発足。「日系人=戦争の被害者」という言説を乗り越え、日本の加害の歴史と向き合おうと、パレスチナ連帯、関東大震災時の朝鮮人虐殺、南京大虐殺に関する活動などを展開してきた。そんな中、今回初めて海を超えた連帯デモを行った。

落合さんは、日本軍性奴隷制を含む戦時性暴力の責任を問ううえで、国際的な連帯の必要性を強調する。「この問題は、朝鮮人、中国人、琉球人、フィリピン人など、さまざまな被害者が存在するという意味で、植民地主義・帝国主義の構造の問題だ。同時に、歴史修正主義が国境を越えて広がっているという点でグローバルな課題だ。今後も在日朝鮮人の皆さんと共に声を上げ、歴史の真実と尊厳を守る闘いを続けたい」

(徳)

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