技術・経営改革で新たな可能性／２０２３年10大最優秀企業

朝鮮では２０２２年度から生産と経営において顕著な成果を挙げた企業を選ぶ「10大最優秀企業」の選定事業が実施されている。23年の最優秀企業に選ばれた順川火力発電所（平安南道）、新義州化粧品工場（平安北道）、平壌歯科衛生用品工場（平壌市）は、技術革新や経営管理システムの高度化で高い実績を挙げた。３つの企業の経験を紹介する。

各分野のモデルケース

新義州化粧品工場で生産されている「ポムヒャンギ」ブランドの化粧品（ウェブサイト・ネナラ）

国内の化粧品工業のけん引役である老舗の新義州化粧品工場は、「ポムヒャンギ」ブランドの商品を軸に天然素材を使用した化粧品を生産し、人気を集めてきた。

同工場は科学と生産の一体化を推進するため、工場独自の「ポムヒャンギ研究所」を設立した。設立わずか２年ながら20以上の研究室を擁する同研究所は、科学研究や生産において主導的な役割を果たしている。同研究所では毎年10月に科学評議会を開催し、翌年に向けた製品開発方針を議論。市場トレンドや消費者データに基づき、23年だけでも10件以上の新製品を開発した。