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三重同胞奮闘記⑬四日市初中に編入生がキター!/金琴純

2025年01月15日 14:33 暮らし・活動

授業参観のようす(後列右が金希美さん)

覚えたてのウリマルで流暢に会話する編入生の金希美さん(2年生)は、兄の直樹さん(4年生)と2学期から四日市初中に通う。他県の日本学校に通っていたが三重県に越し、初めてのウリハッキョ生活を楽しんでいる。

「ハッキョに通わせてくれてありがとう」。直樹さんがオモニの金幸純さんにこう言ったそうだ。

同居するハルモニから見ても2人がのびのびと過ごし、目に見えて変わってきたという。

「津からの電車通学は心配では?」との問いに「何回か乗り過ごしたり、事故で電車が止まったりいろいろあるが、本人は楽しんでいる。経験を積み、たくましくなった」と幸純さん。生徒が少なくてもウリハッキョにしかない良いところがあるはずと思い、編入を決めたそうだ。

「前の学校とは先生の雰囲気が全然違うことを2人は肌で感じていて、休日もハッキョに行きたいと言うくらい大好きになった。どうぞ行って、ソンセンニムもお休みだからいいんじゃない、と答えます」と嬉しそうに笑う幸純さんの思惑どおり、在校生にすっかり溶けこみウリマル習得と勉強に励む2人に教員たちも目を見張る。

生徒数が多くても少なくても授業数は変わらず、余っている教員などいない中で、どう編入生に対応しているのか鄭俊宣校長に聞いてみた。当初は2人で一緒に編入生国語を習っていたが、希美さんは10月から1年生の国語授業と補習授業を受けて今は2年生の国語に進んでいる。「家庭教育もあり現時点でほぼ日常会話をウリマルで過ごせる。めちゃ早い」(鄭校長)

青商会から制服をプレゼントされる金希美さん(右端)と金直樹さん(その横、昨年9月)

直樹さんは文字の読み書きを徹底して教科書やウリマルを概ね読めるようになり、意味や使い方については場面ごとに習得している。試験問題を日本語訳して受けた中央統一試験では高得点をマーク。「高学年が5年生2人だったところに直樹が来て、とてもいい影響を与えてくれている。後輩とよく遊び勉強もすごく熱心で、どう育てたらああいう子になるのかと思う」。担任の徐隆晟教員が不思議がるほどのがんばり屋さん。

3学期には転校生が来るという。県外からウリハッキョを信じて来てくれることを嬉しく思う反面、県内の児童・生徒募集事業は厳しいまま。何か打開策はないものか。三重同胞社会で民族教育が信頼を得られるよう強く願ってやまない。

(「ウリ民族フォーラム2023in三重」と準備過程で活気を取り戻した三重同胞社会。フォーラム後も有志たちの奮闘は続いている。同フォーラム記録係を務めた金琴純さんがかれらの活動をレポートする。不定期掲載)

(朝鮮新報)

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