〈70年の自負、100年への自信➀〉「祖国のサラン、エグい!」
2024年12月25日 09:35 寄稿再開された祖国訪問
コロナの世界的流行により中断されていた朝鮮大学校学生たちの祖国訪問が、今年思いがけず再開された。
4世が大半をしめる学生たちが民族教育課程で知った祖国は、ある者にとっては夢に憧れる場所であり、だがまたある者にとっては実感、実質のともなわない縁遠い存在でもあった。ましてや日本という環境で育った学生たちの成長過程で、学校内と実社会とで、やがていや増す祖国観の落差や葛藤はいかばかりだったろうか。
その祖国は、想像を越える発展ぶり、一心団結を具現化した労働と人民生活向上の姿で朝大生を圧倒した。それらを支える「自尊と自信」、この祖国の現在のメンタリティこそは、学生たちが朝鮮人として生きる自己肯定から、より高い自尊感情へと、さらに異国で在日朝鮮人社会と運動を守るプライドと自信にもつながっていくだろう。何より、自分の存在を全的に肯定し、疑問も悩みもすべて受け止め抱きしめてくれた、祖国の人々。親身で掛け値なしの愛情に、人目をはばかることなく涙し、異国でくぐもっていた感情を解放しえた日々だった。
「祖国のサラン(愛)、エグい!」「いいからとにかく一度行って来い!」と、飾らぬ若者言葉で、だが偽りない感情で後輩に話す学生たちが、学内で微笑ましい話題となった。
在日同胞の誰よりもまず、朝大生を優先し招いてくれた祖国。その祖国が与える「自尊と自信」。祖国の愛情・祖国への愛情で結ばれた人間的紐帯。祖国の力が、朝大創立70周年への大きな跳躍台となる。
(英)