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夢と希望と感動を―胸に刻んだ理念/FC KOREA

2024年12月19日 09:22 スポーツ

同胞サッカー界トップとしての覚悟

都2部優勝を決めたFC KOREAの選手たちとその家族、サポーターたち(写真はすべてクラブ提供)

在日同胞青年らによるサッカーチームのFC KOREA(2002年結成)が今季、東京都社会人リーグ2部で優勝し、都1部への昇格を決めた。18年に都2部に降格してから苦節6年。チームを支えてきた監督と主力選手たちにクラブにかける思いを聞いた。

FC KOREAは12年に全国社会人サッカー選手権大会で、13年に関東1部リーグで優勝し、JFLの昇格をかけて争う全国地域サッカーリーグ決勝大会(現・全国地域サッカーチャンピオンズリーグ)に出場するなど、同胞サッカー界のトップを張るクラブチームとしての威厳を名実ともに示してきた。

しかし、13年の1部優勝を最後に年々順位を落とし、16年は関東2部に降格。17年は東京都1部に、そして18年には都2部に降格するなど低迷が続いた。この「負の連鎖」を食い止めるためには、「サッカーを通じて同胞社会に夢と希望と感動を」というクラブの原点に立ち返るほかないと覚悟を決めたクラブ関係者たちは19年に、体制を一新して再スタートを切った。

チーム統括責任者の慎鏞紀選手(31)は、低迷するチームを支え続けた1人だ。今ではチーム最古参の選手だが、自身が若手と呼ばれていた頃は、クラブの全盛期を知る選手たちが次々とクラブを離れる過渡期だった。「クラブをつなぎとめることで精一杯だった」(慎選手)。9年間在籍してきたなかで、自身の進退を考えたこともあった。

「今やめたら自分の人生は豊かになるかもしれない。けれどクラブが衰退していく一番しんどい時に仲間とともに踏ん張ることで将来に繋がるかけがえのない信頼関係を築くことができる」

10勝3敗の成績で都2部を優勝した

クラブスポンサーの社長が慎選手に放ったこの言葉は、彼をもう一度奮起させた。「自分がこのクラブでプレーする根底には、

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