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長野初中創立55周年記念行事、約400人で盛況

2024年10月08日 12:50 民族教育

ウリハッキョ守り次の世代へ

長野朝鮮初中級学校創立55周年および同校付属幼稚班創設40周年記念行事(主催=同実行委員会)が9月15日、同校で行われた。

2部構成で行われた記念行事には、同校卒業生、在校生と教職員、県内および近隣県在住同胞、元教職員ら同校にゆかりのある同胞たち、県内の日朝友好・朝鮮学校支援団体の代表ら約400人が参加した。

長野初中の子どもたちが農楽を披露した。

第1部は大運動会。学校創立55周年に際した開催ということで、例年よりも趣向をこらして、同校園児・児童・生徒らはもちろん保護者や卒業生、地域同胞たちも参加できる競技が多く準備された。

午後からは場所を体育館に移して、第2部の祝賀行事が行われた。館内には朝鮮料理をはじめとする各種飲食物を販売する屋台や、子どもたちの遊び場が設置された。

祝賀行事は、同校が歩んできた55年の道のりをまとめた映像の上映で幕を開けた。続けて、全校園児・児童・生徒たちが合唱を披露した。

学校創立55周年を祝い会場が一体となった

壇上であいさつした河舜昊校長は、55年間、長野の民族教育のために力を尽くしてきた1世をはじめとする同胞たち、日本の友人たちに謝意を表した。河校長は、「朝鮮学校はただ人がいれば存在する学校ではない、民族の伝統、言葉、文化や精神を必ず守るという強い意志と努力があって維持されていくものだ」としながら、「時が流れ、時代が変わっても絶対に変わらないものがある。私たちはそれを守って次の世代へ引き継いでいきたい」と決意を語り、学校創立55周年を祝う万歳三唱であいさつを締めくくった。

続けて、県内の朝・日友好運動を長く担ってきた日朝長野県民会議の大日方有司代表代行(74)があいさつした。大日方会長は、「学校創立60年、70年に向けて今後とも在日朝鮮人のみなさんが自分たちの思想をしっかり持って、力を出し合い、民族教育を引き継いでいってほしい」と述べた。また、長野県民会議として日朝友好、学校支援の活動を今後とも頑張っていきたいとしながら、この間に集めた学校への寄付金を河校長へ手渡した。

長野初中創立55周年記念行事では踊りの輪が広がった。

県青商会も、5月に行われた学校チャリティゴルフコンペ「メアリカップ」の収益金を学校側に贈った。

第2部ではまた、学校創立55周年記念行事に際して全校児童・生徒を対象に行ったポスターデザインコンテストの表彰も行われた。

他にも、松本蟻ケ崎高校書道部が長野初中創立55周年に際して制作した作品が、同部が長野初中に来校して行った書道パフォーマンスの映像とともに紹介された。「先代の思いを継ぎ 未来へ羽ばたく 継翔 민족의 넋」と書かれた作品の実物が舞台に登場すると、会場が大きく沸いた。

大阪朝鮮歌舞団の公演も記念行事に花を添えた。公演終盤、地元長野の若者と歌舞団がコラボしたパフォーマンスで会場の雰囲気は最高潮に。チャンゴやケンガリが打ち鳴らされる中、参加者たちの踊りの輪が広がった。

チャンゴやケンガリが打ち鳴らされた

取り戻したかった姿

豪華賞品を多数揃えた大抽選会など盛りだくさんの内容で行われたこの日の創立記念行事。

1969年4月に聖高原で産声を上げた長野初中はその後、日向、蟻ケ崎と校舎を移転し、84年には幼稚班を開設した。99年からは現在の島内で学校の歴史を紡いできた。5年前の学校創立50周年を機に、学校支援のための新たな取り組みとして長野ハッキョ未来応援基金「ALPSファンディング」がスタート。現在、賛同者数125人、年間総口数11774口へと発展している。

創立55周年記念行事実行委員会は今年1月に結成された。李炳旭委員長(45)を中心に若い世代が準備を進めてきた。

李炳旭委員長は、同胞たちがハッキョに集まり、楽しく過ごし、踊りの輪が広がる光景を見ながら、「この光景こそ私たちが守るべきもの、取り戻したかった同胞社会の姿だ。長野同胞社会は一つの家族のようなところ。これからも地域一丸となって学校を守っていきたい」と話した。

(李相英)

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