「原爆の日」、岸田首相の演説を非難/朝鮮中央通信社論評
2024年08月20日 11:33 対外・国際「非核三原則」の標榜は詭弁
14日発朝鮮中央通信は、「核野望国の鼻持ちならない『被爆者』うんぬん」と題した論評を配信し、岸田首相が6日に広島市の平和記念公園で開かれた平和記念式典で行った演説を詭弁だと非難した。要旨は次の通り。
岸田は演説で、「非核三原則を堅持し『核兵器のない世界』の実現に向けて努力を着実に積み重ねることは唯一の戦争被爆国であるわが国の使命だ」と詭弁を並べ立てた。
核武装化を執拗に追求してきたことによって世人の指弾を受ける日本が突然、「非核三原則」の看板を持ち出して「被爆者」のように振舞っても、その腹黒い下心は覆い隠すことはできない。
1967年当時、日本首相であった佐藤は「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」という「非核三原則」を国際社会に公表した。しかし、それは自らの核野望を覆い隠すための一つの欺瞞術策にすぎなかった。「非核三原則」を標榜したことによってノーベル平和賞まで受賞した佐藤の家から、米日が69年に合意した極秘核文書が発見された事実がこれをそのまま立証している。
実際に日本は、「非核三原則」というベールをかぶって核武装をしつこく追求してきた。
そんな日本が、「非核三原則」うんぬんを再び唱えた裏面には、陰険な下心が潜んでいる。
任意の時刻に核兵器を製造・保有することのできる能力を完全に備えた日本にとってこんにち、それを合法化できる名分と空間が必要になった。
このため、日本は最近、「アングロサクソン族の原子力潜水艦同盟」と呼ばれる「AUKUS」への加入に拍車をかけながら、公開的な核保有の可能性と活路を見いだそうとしており、先日は米国との謀議で「防衛」の看板の下で事実上の「核共有」まで実現した。
米日韓の3者間の初の多領域合同軍事演習である「フリーダムエッジ」、ドイツとフランス、スペインをはじめとするNATO加盟国との共同訓練など、列島とその周辺で繰り広げられる日本反動層の軍事的動きを通じて核野望国が狙う究極的目的がどこにあるのかが難なく分かる。
岸田が再び「非核三原則」を公言し、自らが受けた原爆の被害を強調したのは、国際社会の警戒心を静め、核武装化の不純な野望をなんとしても実現しようとするところに下心がある。日本が世界を欺瞞しながら追求するその道は、広島の惨劇を繰り返す不幸であった過去への回帰である。
(朝鮮新報)