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〈トンポの暮らしを支える/こちら同胞法律・生活センターです!48〉女性の離婚後再婚禁止期間、廃止の影響は?

2024年07月13日 09:00 寄稿

今年の4月から日本の改正民法が施行され、女性が離婚した後100日間は再婚が禁止されるという規定が廃止されることになりました。

この禁止期間が設けられてきたのは、再婚後に子が生まれたとき、その子が前の夫の子とも現在の夫の子とも推論し得るということにならないように、ということが理由でした。しかし、テクノロジーが発展した現在においてはDNA鑑定で判別することもできるにもかかわらず、女性だけにそういった要件を設けることは非合理的で、人権の観点からも問題であるという声が高まる中、今回の法改正がなされたのです。

では、これにより同胞にはどういった影響があるのでしょうか?

婚姻が何歳から可能かといったことをはじめ、婚姻が法的に認められるための要件(実質的成立要件)は、日本の法律ではなく当事者の本国の法律が適用されるというルールになっています(※)。

朝鮮民主主義人民共和国では法規定において再婚禁止期間という規定は見当たりません。

韓国においては、かつては日本と同様に再婚禁止期間が設けられていましたが、2005年3月31日の法改正により、日本より一足先に再婚禁止期間を無くしています。

したがって日本籍を持たない同胞の場合、共和国法を本国法とする同胞の場合でも、韓国法を本国法とする同胞の場合でも、今回の日本の民法改正以前よりこの100日縛り(以前は6カ月)はなかったのです。

ただし、同胞男性が再婚となる日本人女性と婚姻する場合は、これまで禁止期間の縛りがあったことはもちろん、日本人男性と再婚となる同胞女性が婚姻する場合も、日本人男性が禁止期間内の女性との婚姻を禁じられていることにより、結果的に縛りを受けていました。

つまり、日本籍を持たない同胞同士の婚姻では、今回の日本の民法改正を待つまでもなく再婚禁止期間の縛りからは解き放たれていたわけですが、日本人との国際結婚の場合は同様に縛りを受けていたということです。

そう考えると今回の法改正は同胞にも結構影響を持ちうるものと言えそうです。

 法の適用に関する通則法第24

(婚姻の成立及び方式)

第二十四条 婚姻の成立は、各当事者につき、その本国法による。

2 婚姻の方式は、婚姻挙行地の法による。

3 前項の規定にかかわらず、当事者の一方の本国法に適合する方式は、有効とする。ただし、日本において婚姻が挙行された場合において、当事者の一方が日本人であるときは、この限りでない。

(金東鶴、同胞法律・生活センター事務局)

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