正しい理解でつながる社会に/金剛山歌劇団公演の開催に尽力した日本市民たち
2024年07月05日 09:00 文化・歴史金剛山歌劇団50周年を記念する2024年アンサンブル公演が神奈川公演(6月11日)を皮切りにスタートした。元来、歌劇団の巡回公演は各地の総聯本部や支部をはじめとする機関、団体の役員らによる実行委員会が主催するのが一般的だった。しかし、近年は日本の有志らが主体となって公演を開催することも少なくない。6月27日に行われた阪神地区公演は同胞と日本の有志らで、29日の大阪公演は日本の有志らで公演を開催した。
すそ野を広げる突破口に/阪神地区公演
総聯尼崎東、尼崎西、西宮、伊丹、川西、宝塚支部を網羅する阪神地区では、長年尼崎初中、伊丹初級に対する支援活動を中心に、朝・日市民らによる連帯と協調が育まれてきた。
朝鮮学校を中心とした朝・日の友好関係を築いてきたなかで、阪神地区の総聯支部は同地域における対外活動の基盤をより強化し、地域の連帯を拡大させていく目的のもと、今年の金剛山歌劇団巡回公演を日本の有志らと共に開催することを決定。4月には、尼崎東地域商工会の姜太淑会長、高野山真言宗西光院の佐々木基文名誉住職を共同委員長とし、総聯機関と団体の役員、市民団体に所属する日本の有志らによる実行委員会が結成された。
実行委員会では、公演を通じて得た収益を尼崎初中、伊丹初級に寄付し、学校運営をサポートすることを目標に掲げた。地域同胞と日本市民らは公演の開催に向けて、二人三脚でチケットの販売や協賛広告の募集、宣伝動員事業に取り組んだ。
実行委員の渋谷訓さん(日朝友好兵庫県民の会)は、かつて教員を務めていた経歴を生かし、今回初めて阪神地区7市1町の教職員組合を通じてそれぞれの学校に公演のチラシを配布した。実行委として公演に携わった根底には