肌の色や国籍で職務質問/レイシャル・プロファイリング訴訟始まる
2024年04月23日 08:12 社会人種や肌の色、国籍、民族的出自などに基づき捜査対象を選別する「レイシャル・プロファイリング」によって職務質問(職質)を受けたのは、人種差別であり違法だとして、外国ルーツの20代から50代の男性3人が、国と東京都、愛知県に損害賠償などを求めた訴訟の第1回口頭弁論が15日、東京地裁であった。
法廷では原告2人が意見陳述し、「典型的な東京の街中で明らかな部外者であるという可能性以外に、私が呼び止められた明確な理由はなかった」「第一印象のままで相手に接することは、偏見や差別につながる」などと訴えた。
訴状によると、訴えを起こした3人はパキスタン、アメリカなどの出身で、来日後に日本国籍や永住権を取得。これまで車やバイクを運転中、スーパーに買い物に行く途中などに警察官から度々職務質問を受け、在留カードやパスポートの提示、所持品検査を求められた。いずれも警察からは、職質に対する明確な理由の説明はなかったという。