朝・日学生スタディツアー/名古屋大学コリア文化研究会
2024年04月03日 10:37 歴史名古屋大学コリア文化研究会が主催する朝・日学生スタディツアーが、3月14〜15日にかけて行われ、14人の大学生たちが参加した。
名古屋大学コリア文化研究会は2022年、留学同東海が日本の学生たちに在日朝鮮人の存在を広く知らせ、民族差別問題について朝・日の大学生たちが共に考えることで、朝鮮学校への支援を行っていくことを目的に立ち上げた団体。研究会には留学同東海のメンバーや朝鮮文化に興味を持つ日本人学生たちが属している。23年度には映画上映会、歴史学習会、民族文化体験会、交流会など計10回のイベントを催した。現在は、イベントを通して加わった新たなメンバーも迎え入れて10人のメンバーが中心となって活動している。
今回の企画は1968年2月21日、日本における民族差別を告発するために起きた立てこもり事件をテーマにツアー、学習会を行い、日本社会で標ぼうされている「多文化共生」の課題について考える機会となった。
今回のツアーでは愛知県立大学の山本かほり教授による特別講義が行われた。
山本教授は「1人の人間の生い立ちやおかれた環境についても理解を深めようとする姿勢が大事だ」と強調。また、被差別を訴える朝鮮人の思いに応えようとする日本人支援者の存在について語り、主体的な姿勢で支援に取り組む重要性について述べた。
講義後、学生たちは夜通し感想を話し合い、意見交換を行った。研究会部長を担った許揮太さん(愛知大学経営学部3年、留学同東海国際部長)は、「『多文化共生』を謳う社会に生きる大学生たちが、今もなお色濃く残る植民地主義を克服するための課題ついて考えを深めることができた機会だった」とし、「2024年度も多くの学生たちが学び、考える機会となる場を作る活動を積極的に行っていきたい」と力を込めた。
【留学同東海】