〈パリ五輪アジア最終予選〉リ・ユイル監督、記者会見全文
2024年02月27日 22:25 スポーツ「同胞たちの応援、まるでホーム」
サッカー朝鮮女子代表チームのリ・ユイル監督が27日午後5時、東京・国立競技場で明日28日に行われる第2戦の前日記者会見を国立競技場で行った。全文は次の通り。
―明日の試合に向けて監督から一言。
明日の試合の重要性に関しましては、これ以上言うことがないと思います。選手たちも私自身も十分に承知しております。明日は同胞のみなさんが大勢、応援に駆けつけてくださると伺っておりますので、ベストを尽くして良い結果を出したいと思います。
―明日の試合、朝鮮も日本もパリ五輪に出なくてはいけない、切実な気持ちは共通だと思います。朝鮮にとってパリ五輪に出なくていけない理由、背景はどういったものなのでしょうか。(フリーランス、吉崎)
理由というのはどの国も同じではないでしょうか。日本のチーム、朝鮮のチーム共に、胸に国旗をつけて、試合に臨むわけですね。いうならば、国を代表して戦うということで、自分の国の名誉のためにも、ぜひともこのパリ五輪に出場して、自分たちの能力を十分に発揮したいという気持ちは皆、同じだと思います。サッカーをしている者として申し上げますと、朝鮮のサッカーの発展のためにも、こうした大きな舞台に立つことによって、多くの国々と競い合い、いい成績を残し、たくさんの経験を積むことによって、朝鮮のサッカーの未来にとっても非常に重要な経験ができると思っています。どの国にとっても理由は同じだと思います。
―まず「北韓」女子サッカーの力はどこから来るのでしょうか(Channel A、キム・ミンジ)
国号を正確に、「北韓」ではなく、朝鮮民主主義人民共和国チームなので、国号を正確に言わない場合は、質問を受けません。
―では、呼称を言わず質問してもよろしいですか。朝鮮の女子サッカーチームのパワーはどこから発生しているのか。明日、非常に大きな、熱い応援が期待できると思いますが、明日の朝鮮チームに対する同胞たちの応援は、勝利にどのような影響を及ぼすのでしょうか。(Channel A、キム・ミンジ)
非常に簡単な質問ですね。サッカーをするうえでの原動力は、国を代表して戦っているという点で、国を輝かせたいという気持ちが強いと思います。選手本人もそうですが、家族、両親、兄弟、親戚、友人たち、多くの人たちが期待してくれているわけです。その期待にぜひとも応えたい、そういった気持ちが強いのではないでしょうか。自分たちが頑張ることによって女子サッカーの発展に少しでも貢献できるのではないか、そういったことがパワーの源になっていると思います。さらに、明日の同胞たちによる応援ですけれども、人というのは誰でも自分を支持し応援してくれる人たちがいるからこそ支えられている、そういった気持ちが強いわけで、やはり明日の大きな応援というのは大きな力になると思います。
―第1戦を経て、警戒すべきだなと感じた日本の選手がいれば教えてください。具体的な選手名と理由を教えてください。(日本テレビ、小高)
皆さん、よくご存じだと思いますが、日本チームというのは大変すばらしい選手がそろっています。ヨーロッパや世界の舞台で活躍している大変すばらしい選手たちです。その中でも、私は長谷川選手の能力が非常に高いと思います。私がサッカーの専門家として、長谷川選手の能力、素晴らしいものがあるのではないかと思っています。
―おととい飛行場では200人規模の同胞たちが選手たちを歓迎した。明日競技場では3千人の同胞たちが熱い声援を送る。同胞たちの期待にどのように応えるか。また、24日の第1戦では終始、組織的な防御が発揮された。日本はこれを分析し明日の試合に臨むだろう。日本の攻撃に対処するうえで注意したい点は何ですか。(朝鮮新報、全)
私もそうですけれども、若い選手が非常に多いので、日本に来るのは初めてです。来たことのない異国ということもありまして、不安な気持ちもあったんですけれども、同胞たちが空港で熱烈に歓迎してくれました。本当にうれしかったです。明日はさらに3千人の同胞が応援してくれるというので、異国に来たのではなくて、アウェーでなくて、ホームでやるような、自分の家に帰ってきたような気持ちになっております。同胞たちのために、同胞たちの応援と温かい歓迎に応えられるものといえば、試合でベストを尽くし、良い結果を出すことだと思います。明日の試合では同胞たちの気持ちまで合わせて、ベストを作ります。
私たち自身もジッダでの試合が終わった後に試合に内容について分析を行いました。一通り見たところ、やはり私たちの方でも、攻守にわたって足りない部分、ミスを出していた部分がありましたので、これをしっかり立て直して、修正をして、明日の試合では最大限、ジッダでミスをした部分を埋め合わせて全力を発揮したいと思います。
―第1戦すばらしい戦いだったと思います。去年11月に出場権を得てからその日までどういったことを選手に呼びかけ、どんなトレーニングを行ってきたのか、例えば朝鮮でやっていたのか、他のところで訓練していたのかを教えてください。(スポーツ報知、田中)
ご存じのように、昨年11月、私どもが所属したグループというのがハードな組に入ったわけですけれども、選手たちが幸いベストを尽くしてくれまして、この場に来る資格を獲得することができました。明日の試合は、非常にすばらしいチームである日本と対戦することになったわけですけれども、これまでのトレーニングの中で、自分たちの長所、短所、長所は伸ばし、短所はしっかりと補正するという形でトレーニングを続けてまいりました。トレーニング地に関しては、平壌というのは非常に寒い地であります。他にもトレーニングをするうえで少し気がかりな点もありましたので、中国の温暖な地域の方で25日ほど合宿を行っておりました。今回の試合のために、選手たちも含め、チームとしての完成度を高めるための強度の高いトレーニングを積み重ねてきました。
(朝鮮新報)