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〈石川・能登半島地震〉被災同胞のために総聯支援隊を派遣【更新】

2024年01月09日 19:18 在日同胞

七尾市内の様子。老朽化した周辺家屋の全壊、地盤隆起など危険と隣り合わせの状況が続いている。

8日で発生から1週間を迎えた能登半島地震。9日の時点で、安否不明者は102人、死者は202人に上るなど被害は拡大の一途をたどる中、いまだその全容は見えない。気象庁によると、1日午後4時から8日午後1時までに、震度1以上の揺れを観測する地震は1219回に上っており、同庁は8日午後の会見で「地震活動は依然として活発な状態」だとして「今後1ヵ月程度は最大震度5強程度以上の地震に注意」するよう呼びかけた。

新年初日の1日、午後4時10分頃に石川県能登地方で発生したこの地震では、石川県能登で震度7、新潟県中越で震度6弱、新潟県上下越、佐渡、富山県東部・西部で震度5強を観測。地震の規模を示すマグニチュード(M)は7・6と推定され、一時、石川県能登に大津波警報が発令されていた。(その他、山形県から兵庫県北部にかけて津波警報が、北海道から九州にかけての沿岸に津波注意報が出ていたが、2日午前10時までにすべて解除された。)

総聯中央および被災地域の総聯本部委員長、朝青活動家らを中心に支援隊が組織され、支援活動を行った。

総聯中央は、地震発生直後より、石川をはじめとする地震発生地域の総聯本部と連携し、同胞の安否確認および被害状況の確認にあたってきた。9日時点で、人的被害は確認されていないものの、津波による床上浸水、屋根瓦の落下や家財道具の破損のほか、石川県内では一部地域で断水が、また石川と富山の一部地域で停電が続いている。その他にも、老朽化した周辺家屋の全壊、地盤隆起などにより危険と隣り合わせの状況が続く。

一方、7日~11日にかけて、総聯中央および総聯石川県、福井県本部委員長、愛知、京都、福井、静岡から駆けつけた朝青活動家らを中心に支援隊が組織され、石川県輪島市、七尾市、金沢市など現地に暮らす同胞らを訪ねた。県内で1件の同胞被害を確認した新潟県本部でも、活動家と同胞たちが被害を受けた上越市の同胞宅を訪ね、整理作業を行った。

石川県に派遣された支援隊によると、県内で12件の同胞被害が確認された。家屋崩壊に至る大被害はないものの比較的被害の少ない同胞家庭でも、絶えない余震への恐怖から、不安や強いストレス状態にある対象が少なくなかったという。

七尾市内で独り生活を送る金日東さんは、自宅2階の屋根が大きく剥がれ、自宅裏のブロック塀も倒壊、道路を遮断してしまっている状況だったという。支援隊では、金さん宅のブロック塀の回収および処理を行うなどして対策を取った。

自宅裏のブロック塀が倒壊していた

金さんは、輪島市など被害が甚大な地域以外にも関心を広げ、支援隊が同胞たちを訪ねてきたことに感謝を表していたという。

また金沢市在住の崔幸子さんは、地震により大きく傾いたクローゼットの整理や散乱した家財道具の整理を、支援隊が手伝ってくれたことについて「総聯組織が、頼もしい青年たちを遠く石川まで送ってくれて、生活の隅々まで気遣ってくれるだけでなく、激励もしてくれてありがたい限りだ」と話した。

総聯石川県本部委員長(写真中央)と愛知、京都、福井、静岡から駆けつけた朝青活動家ら

支援隊は、同胞らの安否確認の過程で、輪島市に住む同胞が避難所生活を送っていることを把握し、支援物資を直接届ける一方で、市側と相談した上で飲料水や食品、ごみ袋、ティッシュペーパーなどの支援物資を市の防災対策課へ届けた。

日本国内で震度7規模の地震が観測されたのは6年前の北海道胆振東部地震(2018年9月)以来となる。

(朝鮮新報)

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