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〈関東大震災朝鮮人虐殺100年〉関西学院大学で特別講演会

2023年12月05日 11:48 歴史

虐殺がなぜ起こり、なぜ防げなかったのか

関西学院大学上ヶ原キャンパスで「関東大震災時の朝鮮人虐殺から100年 特別講演会と展示会」が行われた。

11月4日〜5日にかけて関西学院大学上ヶ原キャンパスで「関東大震災時の朝鮮人虐殺から100年 特別講演会と展示会」(主催=在日コリアンKG LINKS)が行われた。

朝・日大学生による「朝鮮人虐殺の歴史を記憶し朝鮮人差別に反対する一大行動」の一環として行われた今回の企画。

4日の特別講演会には留学同に所属する同胞学生、日本人大学生、一般観覧者含む22人が参加した。講演は「なぜ100年後のいま関東大震災と朝鮮人虐殺を問うのか」と題して関西学院大学、神戸市外国語大学などで非常勤講師を務める影本剛氏が行った。

影本氏は1923年当時の官民一体となった朝鮮人虐殺が「日本人がむしろ被害者である」といった「自衛」のレトリックによって正当化されていると述べた。さらに、日本政府が朝鮮人虐殺について認めていない社会状況の中で、いかにも中立的な立場をとっているかのように装った古典的な歴史修正主義、レイシズムが蔓延っていると指摘。現在を「まだ物理的な暴力が起こっていない状況」ではなく、「既に身をすくめさせる暴力が起こっている状況」として読みとり、真相究明のための運動、研究を土台に、現代社会において批判の言葉を編み出していくことが重要であると訴えた。

一方、朝鮮人虐殺に関する展示会も行われた。2日間で延べ約100人が展示会を観覧した。

講演会・展示会に参加した一般観覧客は、「関東大震災時の虐殺がなぜ起こり、なぜ防げなかったのかを自分なりに考える時間となった。中立のレイシズム、偽物・本物の線引きをする立場、暴力の正当化など考えるためのキーワードをたくさんもらった」「学園祭でこのような素敵な講演会と展示会を企画した学生に感謝し、尊敬する」などと感想を述べた。

【留学同兵庫】

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