〈第45回コマチュック〉女子選手たちが躍動
2023年11月14日 13:12 スポーツ第45回コマチュック大会では、ピッチを駆ける5人の女子選手たちの姿があった。
育成部門には、2人の女子選手が大会に出場した。
ムジゲ・クムガンサン(福岡、九州、山口合同)の鄭星瑛さん(山口初中、初4)は兄の影響を受け、サッカーを始めた。「ゴールを決めた時」がサッカーで一番好きな瞬間だという鄭さんは「相手は強かったが、楽しかった。来年の大会で必ず点を取りたい」と誓った。
カンソン(南大阪、和歌山合同)でチームのキャプテンを務めた許世蓮さん(南大阪、初5)は、同校サッカー部の部員らがサッカーを楽しむ姿を見て、その魅力に惹かれた。憧れの選手は、朝鮮代表としてW杯に出場した安英学さん。合同練習の際に安さんから指導を受け、憧れを抱いた。「女だから弱いと思われるのは嫌だ。男にも負けないということを、実力で証明したい」(許さん)。
本選部門では2校から3人の女子選手が参加した。
西播の主力でディフェンダーの崔芽維さん(初6)は、相手にクロスをあげさせない守備や、ドリブルでの攻撃参加、キックを得意とする。その実力は指導陣の折り紙付き。崔さんが4年生の時から指導をしてきたコーチの金創一さん(34)は「体力、スピード、キック、どれをとっても男子に引けを取らない。チームを引き締めるリーダーシップをもつ」と評価した。
東京第6の崔珠苑さん(初6)は、同校が催すサッカー体験会への参加をきっかけに、サッカーを始めた。今大会は右サイドバックを主戦場に試合に出場した。大会を終えて「ディフェンスでチームに貢献することができた。自分のプレーに満足している」と振り返った。
同校の李可詠さん(初6)は4歳からサッカーを始めた。今大会、目標としていた1得点を決めた李さんは「4、5年生の時はボールに触れる機会も少なかった。最後の大会、最終日に点を決められて良かった」と笑顔を見せる。憧れは同胞女子選手として初めて朝鮮代表に選ばれた李誠雅選手(日体大SMG横浜)。「東京中高・中級部に進学し、サッカーを続けて、いつか李選手のように朝鮮代表になりたい」(李さん)。
(文・朴忠信、写真・盧琴順)