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〈第45回コマチュック〉本選決勝/東京第1、PK戦制し6年ぶりⅤ

2023年11月14日 10:52 スポーツ

優勝の瞬間、喜びを爆発させる東京第1の選手ら

3日間に及ぶ熱戦が繰り広げられた第45回コマチュック大会のファイナリストは、東京第1(ㄱ)と大阪(ㄱ)となった。

東京第1は予選リーグを2勝1分けの1位で1部リーグに進出すると、同リーグでも連勝を飾り、4強入り。準決勝では強豪の埼玉に2-0で勝利するなど、大会を通じて抜群の安定感を発揮し、決勝進出を果たした。

一方、大阪は予選を2勝1分けの2位で1部に進出。1部では京都・滋賀(ㄱ)と激戦の末、得失点で上回りベスト4に。準決勝では東京第3・第9を4-1で下し、初優勝に王手をかけた。

試合開始のホイッスルと同時に、観客席からは両チームを応援する「東京第1」「大阪」のコールが響いた。

歓声を送る観客たち

試合は序盤から両者が攻め合う展開に。好プレーの連続に大歓声が沸く中、最初の決定機を迎えたのは東京第1だった。左サイドからのクロスに合わせた東京第1のシュートは惜しくもポストに嫌われる。両チームのディフェンダーの活躍もあり、前半を0―0で折り返した。

後半、開始早々ゲームが動いた。大阪のクリアミスを拾った東京第1の主将・周時龍選手(6年)がゴール右隅にシュートを流し込み、先制点を挙げた。しかし、その数分後、身長差で優位に立つ大阪がコーナーキックから得点。試合は振り出しに戻った。大阪はまたしてもコーナーキックからチャンスを作るも、シュートはクロスバーに直撃。東京第1も負けじとカットインからシュートを放つが、クロスバーに嫌われた。試合は延長戦に突入した。一進一退の攻防も決着はつかず、勝敗はPK戦に委ねられた。

東京第1(赤)対大阪(白)の決勝

東京第1(赤)対大阪(白)の決勝

大会参加者らの視線が集まる中、優勝を手繰り寄せたのは頼れる守護神だった。東京第1のキーパー・安泰成選手が2本をセーブする大活躍をみせ、6年ぶり、5回目の優勝を手にした。その瞬間、東京第1の選手、保護者たちは抱き合い、優勝の喜びを分かち合った。一方、関西勢として唯一ベスト4に残り、あと一歩のところで優勝を逃した大阪の選手たちは涙を飲んだ。

優勝を目指した2年間

6年ぶり、5度目の優勝に輝いた東京第1(ㄱ)

これまで、PKで何度もチームを救ってきたという東京第1の安泰成選手(初6)は「今回の優勝は忘れられない思い出になった」と興奮しながら「中級部でもサッカー部に入り、中央体育大会では全試合クリーンシート(無失点試合)で優勝を成し遂げたい」と今後の目標を語った。

貴重な先制点をあげた周時龍選手(初6)は「最後の舞台、楽しんでプレーしながら絶対に優勝する」という気持ちで試合に臨んだという。「正確にパスをつないで、互いに助け合いながらチームが一つになってプレーできた。それが優勝という結果につながった」(周選手)。

周選手の父親である周英成さん(43)は「今年の6年生たちは日頃から団結力も高く、実力も申し分なかった。保護者たちもみな、絶対に優勝すると信じていた」と語る。「子どもたちは3年間、大会での優勝を目標に頑張ってきた。コマチュックは子どもたちにとって夢と希望を与える大会だ。これからもずっと続いて欲しい」と話した。

チームを率いて2年目になる東京第1の張仁紀監督(29)は「大阪の選手たちの身体能力の高さに苦戦したが、優勝できて良かった」と喜びを嚙みしめる。この2年間、技術だけでなく、日常生活を通じてチームの組織力、団結力の強化にも力を入れてきたという。「コマチュック優勝を一番の目標に児童たちと練習に励んできた。選手たちは最後まで闘志を燃やし、持てる力を出し切ってくれた」と、選手たちのパフォーマンスを讃えた。

 (文・朴忠信、写真・盧琴順)

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