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イスラエルのガザ侵攻、国連総会が決議採択

2023年11月01日 08:56 社会を知る~今週のnewsトピック~

日本社会や在日同胞を取り巻くニューストピックを週に一度、紹介する。

イスラエルのガザ侵攻、国連総会が決議採択

イスラエル軍による無差別攻撃が続くパレスチナ・ガザ地区で、人命被害が深刻化している。今月7日、ガザ地区を管轄するイスラム組織「ハマス」(イスラム抵抗運動)とイスラエルの間で大規模な武力衝突が始まって以降、死者数は、子ども3,300人以上を含む8,005人を記録、負傷者も2万人を超えた(29日時点)。「ハマス」が運営する保健当局が明らかにした。

一方、「地上作戦拡大の一環」と主張するイスラエル軍は27日から、砲兵や工兵部隊、戦車などをガザ北部に展開。同日夜には150ヵ所、翌28日にも450ヵ所への空爆を実施するなど、無差別攻撃を拡大させており、27日夜からは、イスラエル軍の攻撃によりガザ地区のほぼ全域で、インターネットや電話などの通信手段が途絶えたと、現地の通信会社が発表している。

決議案の採択可否を決める投票では、参加国193ヵ国のうち、朝鮮や中国、ロシア、フランスなど120ヵ国が賛成した。

こうしたなか国連総会は、26・27日の2日にかけて緊急特別会合を開き、「敵対行為の停止につながる人道的休戦」を求める決議案を採択した。報道によると、ヨルダンが出した同決議案には、26日時点で朝鮮やロシアのほか、中東とアフリカの各国など42ヵ国が共同提案国に名を連ねたという。ヨルダンのサファディ副首相兼外相は、決議案提出の理由について、「本来、国際平和に主要な責任を負うはずの国連安全保障理事会が機能していないため、アラブ諸国を代表」し行動したと説明した。27日、ニューヨークの国連本部で行われた投票では、参加国193ヵ国のうち、朝鮮や中国、ロシア、フランスなど120ヵ国が賛成し、イスラエルや米国など14ヵ国が反対した。また日本、南朝鮮、ウクライナ、オーストラリア、イギリスなど45ヵ国が棄権した(その他14ヵ国は無投票)。

無差別攻撃を続けるイスラエルに対し、「明確な国際人道法違反」(国連・グテーレス事務総長)「レッドラインを超えた」(イラン・ライシ大統領)などと非難の声が強まる中、今回の決議案採択は、世界の総意を示したものだとの指摘が相次いでいる。

 

高麗博物館・朝鮮女性史研究会に「女性文化賞」

「女性の文化創造者を励まし、支え、感謝する」目的で1997年、詩人で、女性史研究者の故・高良留美子さんが創設した「女性文化賞」。同賞の今年の受賞者に、高麗博物館(東京都新宿区)の朝鮮女性史研究会が選出された。

2012年に発足した朝鮮女性史研究会では、高麗博物館の活動の一環として、日本各地でのフィールドワークを実施。2017年に「朝鮮料理店・産業『慰安所』と朝鮮の女性たち」展を開催した。21年には、既述の朝鮮料理店と、それらが1930年代後半からの国家総動員体制強化のなかで変化し、その結果として生まれた産業「慰安所」について調査したフィールドワークの内容をまとめた関連本を刊行していた。

主催者側は、戦前期の性産業とそこに従事する朝鮮人女性たちの存在を可視化させた会の取り組みについて、「歴史をジェンダー視点でとらえなおすことによって、戦時下日本の植民地支配の過酷さ浮き彫りにし、埋もれた記憶に光をあて、歴史の真実を明らかにした」と評価。「こうした取り組みが、日本と朝鮮の歴史的和解と、戦争も差別も憎しみもない平和な世界への歩みにつながることを期待する」とした。

 

ゴルフクラブ入会拒否控訴審、人種差別と認定

国籍を理由に入会を断られ精神的な被害を受けたとして、三重県在住の男性が岐阜県可児市の「愛岐カントリークラブ」を相手取り、慰謝料など約300万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決があった。27日、名古屋高裁は、「私的団体」であるクラブの裁量権を認め、原告敗訴とした一審・津地裁四日市支部判決を変更し、クラブ側に慰謝料など77万円を原告へ支払うよう命じた。

原告は元「韓国」籍で、2018年に日本国籍を取得した在日朝鮮人3世。22年2月にクラブに入会を申し込んだが「元外国籍の枠に空きがない」ことを理由に入会を拒否された。原告は「生きてきた中で一番の強烈な差別を感じた」などと訴えていた。この日裁判所は、同クラブが「社会性を持つ団体」だとして、クラブ側の行為について「裁量権を逸脱した社会的に許容しうる限度を超えて違法」「憲法や国際条約に違反し、人種差別に当たる」と判断した。

(朝鮮新報)

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