各国人士たちがスピーチ／チュチェ思想研究セミナー

朝鮮創建75周年に際してチュチェ思想国際研究所が主催した国際セミナーでは、世界各国のチュチェ思想研究者たちが発言した（写真提供＝チュチェ思想国際研究所事務局）

主権回復、多極化への希求

　朝鮮創建75周年に際してチュチェ思想国際研究所が主催した「自主と主権、社会発展」に関する国際セミナー（3日、イタリア・ローマ）では、世界各国のチュチェ思想研究者たちが発言した。研究者たちは過去の歴史や昨今の世界情勢を踏まえて自主性を堅持することの重要性について強調した。

大国支配から脱却を

セミナーでスピーチしたオーストリア金日成・金正日主義研究グループの責任者、トマス・レシュさんははじめに自国の主権がいかに蹂躙されてきたのかについて以下のように言及した。

オーストリアは1938年にナチス・ドイツの占領によって主権を失い、連合軍による解放とナチス・ドイツの降伏を迎えた45年以降も米英仏ソの連合国4カ国によって分割占領された。米英仏ソとオーストリア国家条約を結んで永世中立を宣言した55年に主権を回復したものの、95年にNATOに加入したことで事実上、大国の支配下に置かれた。

チュチェ思想研究セミナー／朝鮮創建75周年に際しローマで