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「脱北者」2組が平壌で記者会見

2013年01月29日 19:56 朝鮮半島

越南、帰還の経緯を説明

【平壌発=鄭茂憲】一時的な生活苦をしのぐために、南朝鮮当局と結託した、北側住民を誘引する仲買人に懐柔されて越南し、昨年末に祖国に戻ったキム・グァンホさん、キム・オクシルさん夫婦とコ・ギョンフィさんが24日、人民文化宮殿で記者会見した。

記者会見で発言するキム・グァンホさん(右、中央はコ・ギョンフィさん、朝鮮中央通信=朝鮮通信)

「脱北者」と呼ばれる越南者が北側に戻って記者会見を開くのは、昨年6月と11月に続いて最近では3度目。異なる経緯で不法越境した2組が共に参加したのは今回が初めてだ。

咸鏡北道延社郡延水里で農場員として働いていキム・グァンホさんは、朝鮮が経済的試練に直面した「苦難の行軍」と呼ばれた時期に、金儲けのため中国に何度も不法越境し、それによる法的制裁も受けてきた。しかし2009年8月、婚約者のキム・オクシルさんと一緒に再び中国へと渡った。

キム・グァンホさんは、中国・汪清(吉林省)で金儲けをしようとしていた時に南朝鮮の牧師を名乗る人物に騙されて南朝鮮に渡ったが、南に行けば良い暮らしができるという考えは幻想に過ぎなかったと悟るようになった。子どもが生まれてからは、その不安がより大きくなったという。

キムさん夫婦に祖国へ戻る決心を与えたきっかけは、昨年6月に平壌で行われた不法越南者であるパク・チョンスクさんの記者会見のニュースだった。自分たちを南朝鮮に連れて来た仲買人に契約金を払えなかったことが原因で裁判を起こされたキムさん夫婦は、住まいを失ったうえに膨大な裁判費用まで支払うことになった。これ以上南朝鮮で生きてはいけないと痛感したキムさん夫婦は、法的制裁を受けてでも故郷に帰ることを決め、昨年末に北に戻ってきたと話した。

一方、両江道恵山市江口洞で暮らしていたコ・ギョンフィさんは、2011年3月に中国に不法越境した。コさんは瀋陽でホ社長という人物と知り合い、あちこち連れ回された挙句、カナダに行くと騙され、同年6月に南朝鮮に連れて行かれた。

故郷に残してきた子どもたちへの気持ちを抑えきれなくなったコさんは、子どもたちを連れてくると嘘をついて中国に渡り、昨年末に祖国に帰ってきたと話した。

(朝鮮新報)

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