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朝鮮外務省、米諸国のダブルスタンダードを非難

2023年06月22日 11:45 社会を知る~今週のnewsトピック~

日本社会や在日同胞を取り巻くニューストピックを週に一度、紹介する。

LGBT理解増進法が成立

性的指向および性同一性に関する国民の理解増進に関する法律(LGBT理解増進法)が9日、参議院本会議で可決、成立した。

新法は「性的指向やジェンダーアイデンティティの多様性に関する理解の増進を求める」のを目的に「性的指向やジェンダーアイデンティティを理由とする不当な差別はあってはならない」ことを基本理念とした。自民、公明、維新、国民民主の4党の賛成多数で可決。立民、共産、れいわ、社民各党は反対した。

新法では性的指向などを理由とした「不当な差別」をなくすため政府が主体となって理解増進のための「基本計画」を策定することや「知識の普及」「相談体制」を整える努力義務が規定された。また企業や教育現場などでの努力義務も定められた。

一方、差別禁止規定すなわち「マイノリティが差別を受けない権利」については盛り込まれておらず、差別事案が起きた場合の救済措置や再発防止について対応できないことが問題となっている。性的マイノリティ当事者などからは、今後政府が推進する「基本計画」の審議について「性的マイノリティ当事者が参加し、当事者の声が反映されるか、さらには特定の声だけではなく、エビデンスやデータに基づく議論がされているか」を注視する必要があると指摘している。

世界難民の日に際しメッセージ

世界難民の日(20日)に際し、国連のアントニオ・グテーレス国連事務総長がメッセージを発した。

グテーレス国連事務総長は「かれらが必要とし、そして与えられるべきは支援と連帯であり、国境の封鎖と送還ではありません」と強調しながら、故郷からの避難を強いられた1億以上の人々に対する支援の道を切り開くため、受け入れ国が▼質の高い教育▼ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を提供し、▼医療、住居、社会的保護に対するアクセスを強化するための国際的支援が必要であると述べた。

また難民の日に際し毎年「難民映画祭」を催している国連UNHCR協会は、在日クルド人の家族と入管問題について描いた映画「マイスモールランド」を24日、東京・下北沢の「シモキタエキマエシネマ」で無料上映するとした。

イベントは「映画を通して難民問題に対する認識を広めること」を趣旨としている。詳しくはQRコードから。

一方、日本では9日に改正入管難民法が成立。難民申請の回数上限、強制送還制度の導入など、難民をさらなる窮地に立たせる条件が新設された。世界的な流れに逆行する日本の動きは多くの非難を呼んでいる。

朝鮮外務省、米諸国のダブルスタンダードを非難

朝鮮外務省は20日、国連が定めた世界難民の日を受け、HPで「避難民危機を取り込む張本人」と題した文章を発表した。

そこでは難民の権利保障がさらに危機にさらされている現状について述べながら、その根源が「自由」「民主主義」「人権擁護」を標ぼうした米諸国による露骨な内政干渉と難民問題解決におけるダブルスタンダードにあると指摘した。

また、米諸国が人的・物的資源が豊富な国や地域を手中に収めるため、内政交渉を躊躇せず、紛争をあおってきて久しいとしながら、そのような行為によって政治的不安定が持続的に醸成させてきたと批判。アフガニスタン、イラン、シリアなどでは米諸国による「反テロ戦」によって多くの民間人が人為的に難民にさせられたと言及した。

そのうえで米諸国のこのような行為は政治的不安と社会・経済危機の被害者である難民らに、さらなる不幸と苦痛を強いる反人倫的なものであると非難し、それらが続く限り、難民問題は解決されないと述べた。

イラン、米制裁下の中南米3国を訪問

本国の経済制裁対象となっているイランのライシ大統領が、同じく米国の制裁下にあるベネズエラ、ニカラグア、キューバを12日から訪問した。キューバのディアスカネル大統領と会談。両国首脳はの商業的紐帯を強化するための設備の導入、外交や法律分野などでの協調に関する協定に調印した。

また13日にはニカラグアのダニエル・オルテガ大統領との会談後、経済貿易協調のための政府間合同委員会の新設、科学・司法・保健分野での協力関係発展のための3件の覚書を締結した。

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