〈本の紹介〉起死回生 東スポ餃子の奇跡／岡田五知信　著

崖っぷちから復活へ

1650円（税込）。MdN新書。03-4334-2900。

衰退の一途を辿っていると言われる新聞業界。日本新聞協会の調査データによると、一般紙の発行部数はピーク時の4698万部（2014年）から2869万部に、スポーツ紙においては658万部（96年）から215万部までに落ち込んだ。「活字離れ」や「ネットニュースの台頭」など、部数激減の要因はさまざまだが、なかでも多くのスポーツ紙が存続の危機に立たされている。

スポーツ紙のほとんどが大手一般紙の傘下のもと発行（例えば「日刊スポーツ」は、朝日新聞系）されているが、「東スポ」でおなじみの「東京スポーツ」は大手の後ろ盾なくスポーツ紙を発行している。「飛ばしの東スポ」「日付以外、正確な記事はない」と揶揄されつつも、プロレスや競馬のコンテンツを強みに、一定数の読者を持つ「東スポ」も例外なく、経営危機に立たされた。

本書は、「東スポ」のキャラクターを生かし、