〈学美の世界50〉作品の「言葉」、唯一無二の表現/文真希
2023年03月13日 09:00 文化 民族教育児童は心躍る瞬間に遭遇したとき、感じたままを無我夢中で詰め込み、それぞれの「背丈」で正直に表現する。やがて成長に伴い、磨かれた個性と培われた経験、教養の蓄積を織り交ぜながら、より芯のある骨太な作品をつくるのだ。そんな児童の作品から最初に感じるのは「言葉」だ。作品が織りなす世界からは「会話」が聞こえ、さらに鑑賞者には「対話」を投げかける。対峙した鑑賞者は感想を上乗せして美の世界に共鳴する。紡ぎ出された「言葉」を拾えば拾うほど、作品に惹きつけられていくのだ。