ヘイトの典型“扇動以外の何ものでもない”/MBSラジオの朝鮮学校差別発言を巡り
2023年04月03日 09:00 権利大阪MBS(毎日放送)のラジオ番組で、出演したコメンテーターが「(朝鮮学校は)スパイ養成的なところ」などと差別発言をした問題。その後、発言当事者は、番組を降板になったが、自身のSNSではその後もヘイトまみれの持論を展開し、反省の姿勢は一ミリも感じられない。さらに波紋を広げたのは、当該発言を「ヘイトではない」と擁護するなど現在に至るまでの放送局の対応だった。これまでの経過を整理し、問題の核心は何だったのかについて考えてみたい。(韓賢珠)
ヘイト量産に繋がる発言
事の発端は2月21日、MBSのラジオ番組「上泉雄一のええなぁ!」で、ゲストスピーカーとして出演した経済評論家の上念司氏が、「朝鮮のミサイル実験に対し何ができるのか」との問いに対し、こう答えたことだった。
「朝鮮総連に対する監視を厳しくする。…特にね、この手の独裁国家にありがちなんですけど、子どもを巻き込むんですよ。…公的助成なんてとんでもない話だし。さらにここのOBがね、日本人の拉致に関わってたりとかするわけですよ、スパイ養成的なところもあったりとか、こういうの、やっぱガチで査察を入れたりとかね。…(朝鮮総連を)きっちりと監視、締め付けをすることと、朝鮮学校ね、子どもさんが巻き込まれてるので、この現実をね、みんなで考えてもらうと」(3月3日付在日本朝鮮人大阪人権協会など3団体による質問状から一部引用)
他方で前日20日には、予兆ともいえる「緊急配信」を自身のYouTubeチャンネルで行っていた同氏。