〈朝鮮農業の力強い前進〉(上)/白宗元
2023年03月13日 13:24 経済自給自足は目前、食生活の質も向上
長期の経済制裁とたたかい、米国と激しく対決している朝鮮民主主義人民共和国にとって食糧を自給自足することは緊急不可欠の戦略的課題である。近年朝鮮で、農村における管理制度の抜本的改革や農業の科学化・情報化、穀物生産構造の転換方針などのドラスティックな政策を打ちだし、展開してきた結果、自給自足は目前、食生活の質も向上している。朝鮮農業の現状を2回にわたって解説する。
山地が80%を占め土壌に岩石の多い朝鮮半島の北部地域は古来、農業に不向きで食糧の不足する地域とされてきた。
一国の年間穀物需要量は住民の食糧、工業用原料、家畜用飼料、種子用備蓄などからなる。人口約2千500万の朝鮮の場合、それは約600万トンとみられている。
2009年度以降、朝鮮の穀物生産は600万トンに近い500万トン台後半を維持してきた。