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北海道初中高で日朝友好促進交換授業、日本の教員が教壇に立ち17年

2012年12月07日 14:23 民族教育

北海道初中高で日本人教師が授業を行った。

北海道朝鮮初中高級学校と日本学校の教員による「第17回日朝友好促進交換授業」が11月24日、北海道初中高で行われた。

交換授業は、初級部1年生から高級部3年生までの12学級で、1時限から4時限までの授業を日本人教師が受け持って行われる年1回の恒例行事で、今年17年目を迎えた。

今回は、▼ドイツとポーランドの対話を通じて、朝・日の戦後補償問題を考える授業▼東日本大震災後の被災地でのボランティア活動の経験を基に原発問題を題材にした授業▼多種多様な理科の実験を45分間に20種以上見せる授業▼イカの解剖授業▼ケニアでのボランティア活動を基にその国の文化や現状を紹介する授業▼テコンドー札幌協会の師範と道場生8人による初級部生徒対象のテコンドー授業▼高級部生徒と日本の大学生との対話授業▼自分たちの作った短歌を発表し合う授業▼第1回目の交換授業から連続して授業を行っている英語の教師がハングルを学びネイティブと3カ国語を駆使して行う授業▼牛乳パックではがきを作る図工の授業など、子どもたちが楽しく学べる斬新な授業が行われた。

日朝学生の対話授業

日朝学生の対話授業では、現在の朝・日関係について、ハキハキと意見を言う朝高生に、大学生たちは感心していた。日本の大学生は、「我々があまりにも知らなすぎることに気づいた。来年までしっかり勉強して出直したい」と語った。

午後の学生公演では、朝鮮の民族性あふれる歌と踊りが披露された。

その後、両校の教員による懇談会が行われ、この日に受けた感動について語られた。その場で日本の教員たちは、「授業態度が日本の学校では考えられないくらい良く、予想以上の反応をしてくれる。自分の学校では考えられないこと」「情報を多面的に見るということが、どれだけ大切なことかを考えさせられた。日本は、学校教育よりも先に、大人が正しい視点を持つために努力すべき」「こんなにすばらしい学校の生徒数が、なぜ減ってしまうのか。これは日本人の問題でもある。どうすれば生徒数が増えるのか、共に考えたい」「この学校には学びの響き合いが溢れている。我々はこの教育を、学ばなければならない。朝鮮学校こそ、これから日本を支える学校になるだろう」などと話していた。

初級部生徒対象のテコンドーの授業

現在朝高に通う生徒は初級部の頃から毎年、交換授業に参加してきた。交換授業のたびに、北海道初中高を訪れている日本学校の先生たちとは、すっかり顔見知りで、互いに名前も呼び合うほど親しい。授業後、食堂で全員がビビンバを食べるのも、すっかり恒例になっていて、「これが一番の楽しみ、このために来ているようなもの」とおどける先生もいた。

後日、日本人教師のひとりは、北海道初中高に以下のようなメールを送ってきた。

「われわれも再会と新しい出会いのある楽しみな交流行事、札幌の朝鮮学校の先生&生徒さん方との交換授業カムサハムニダ!全国で札幌だけですが、この画期的な試みが、他の地域の朝鮮学校にも広がると、何も知らない日本人にも、正しく理解が深まるでしょう。本当に北海道朝鮮学校の先生方の今までの17年間の取り組みに敬意を表します。若い先生方も、かつての生徒さんが、大学校を終えられて教員になり、今度は母校の教壇に立たれているのも本当に素晴らしいことです。朝鮮学校の先生方も生徒さんも、皆さん、人間的に魅力的で、強くて美しく、生徒の面倒見も大変親身で、われわれ日本の高校で教えている身にも、実は朝鮮学校から学ぶところが毎回たくさんあります。毎年、大変な状況の中での学校運営だと思って、貴校に訪問するのですが、逆に日本人の先生たちが毎年、皆様からパワーをもらって帰ってきます。そんな素晴らしい学校なのに、朝鮮学校だけが唯一、日本政府が政治的に差別しており、無償化認定をしていないのは世界的に考えても絶対に日本政府は間違っています。その思いを訪問日に演奏してくださった高級部の生徒さんの合唱を聴きながら、サッカーの新しい合同チームの映像を見て胸にこみ上げるとともに、改めて思いました。たとえ人数が減っても、この北海道中に誇れる素晴らしい学校を、絶対に閉じたらダメだと思います。微力ですが何かお役に立てることがありましたら、いつでも言って下さい」

【北海道初中高】

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