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相模原市人権条例、制定求めネット署名

2022年09月14日 14:25 社会を知る~今週のnewsトピック~

日本社会や在日同胞を取り巻くニューストピックを週に一度、紹介する。

差別文書配布、フジ住宅の賠償が確定

職場で民族差別を扇動する文書を繰り返し配布され、精神的苦痛を受けたとして、在日朝鮮人の女性が大手不動産会社「フジ住宅」に対し損害賠償などを求めた訴訟で、最高裁第一小法廷は8日付で会社側の上告を退ける決定を出した。これにより同社に132万円の賠償と文書の配布差し止めを命じた大阪高裁判決が確定した。

同社は2013年から約2年間、「韓国人はうそつき」「批判されるとすぐに『差別ニダ』と大騒ぎする在日朝鮮族」などと書かれた記事のコピーを全社員向けに配布した。02年からパート社員として働く女性は、文書の配布による精神的苦痛を訴え、同社と会長を相手取り15年に提訴。計3300万円の損害賠償と文書配布の差し止めを求めた。

20年7月2日の大阪地裁判決では、会社側の行為が「社会的に許容できる限度を超えている」として違法と判断し、同社に約110万円の賠償を命じた。一方、同社は地裁判決後も差別文書の配布を続けたほか、原告を非難する社員らの意見などを載せた資料を社内で配っていた。

また21年11月の大阪高裁判決は、地裁判決を支持したうえで同社のこうした行為についても指弾。「職場での差別を助長し、会社側が得られる正当な利益も想定しがたい」として賠償を132万円に増額し、同社に文書配布の差し止めを命じた。

最高裁決定を受け、原告は「(裁判が)一人ひとりが尊重されて働くことができ、多様性が当たり前に大切にされる社会の実現の後押しにつながればうれしい」という談話を出した。

相模原市人権条例、制定求めネット署名

神奈川県相模原市で進められている反差別人権条例「(仮称)相模原市人権尊重のまちづくり条例」と関連し、人権施策審議会の答申を反映させた条例の制定を求め、1日からインターネット署名が行われている。

相模原市では2019年から、ヘイトスピーチを規制する人権条例の制定に向けた動きが進んでおり、条例制定に向けて人権施策審議会を設置。現在は答申案のまとめに入っている。

条例は今年度中に制定される見込み。一方で排外主義団体「日本第一党」などは、審議会の韓国籍委員に対するヘイトスピーチなど、条例制定を阻止しようと執拗な攻撃を続けている。

「反差別相模原市民ネットワーク」など5団体が呼びかける同署名では▼知的障害者19人が殺害された「津久井やまゆり園事件」をヘイトクライムと位置づけること▼人種・民族・国籍に加え障がいを理由としたヘイトスピーチに罰則を科すこと▼差別事案が発生した場合、速やかに差別を非難する「声明」を市が出す仕組みを置くこと▼救済機関の機能を持つ第三者機関を設置すること―を盛り込んだ答申を反映させ、これまでにない画期的な内容の条例を制定しようと呼びかけている。

詳細、署名はこちらから

外国ルーツ6割が「見た目で職質」

東京弁護士会の「外国人の権利に関する委員会」は9日、外国にルーツを持つ人に対する職務質問に関連した調査結果を発表した。62.9%の回答者が過去5年間で職務質問を受けており、そのうち85.4%が身体的特徴から外国ルーツであると判断されたことが明らかになった。

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