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〈時事エッセー・沈黙の声 26〉ウトロ祈念館が語る犯行の悪質性/浅野健一

2022年08月26日 11:46 寄稿

朝鮮憎悪犯罪に正義の判決を

ネットなどで何度も映像で見てきたが、現場で見た惨状はあまりにも違っていた。元住宅の倉庫など全半焼した7棟の焼け跡がそのまま保存され、今も火災の後の焦げた匂いがわずかに残っている。私は7月31日、京都府宇治市のウトロ地区を訪れ、昨年8月30日に起きたヘイトクライム(憎悪犯罪)の現場を初めて見た。2020年4月にがん手術を受けた後、2年4カ月ぶりの出張取材だった。

ネット言論を鵜呑みに

現場を案内してくれたウトロ平和祈念館の金秀煥副館長は「放火犯は保存されていた飯場も狙ったが見つけられず、難を免れた」と話した。戦争で空襲を受けたような現場に立って、改めて事件の凶暴さと悪質性を実感した。

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