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〈生涯現役〉玄正善さん(80)

2007年05月12日 11:49 暮らし・活動

「ウリ植物名の由来」を刊行

「60年を超える分断の影響で、南北それぞれの植物図鑑をめくると、植物名や分類の仕方も少しずつ異なっている。一日も早く統一を実現しなければ…」

このほど580種4,000語を網羅した「ウリ植物名の由来」を刊行させホッと一息ついた玄正善さん(80)。5年前の「植物辞典」の出版につぐもので、北と南の学会はもとより、日本の植物学者らからも大きな反響が起きている。

ページをめくると、植物名が、学術名、朝鮮語、中国語、英語で表記された後、それぞれの由来がていねいに記されていて、おもしろい読み物になっている。例えば、燃鰍鉢は、日本語で「マンサク」。この花の語源は「豊年万作」で、朝鮮半島が「豊年」をとり、日本が「万作」を取ったという。ウソのようなホントの話なのである。たかが「辞典」と言うことなかれ、古今東西の文化、古典に対する深い造詣と、サンスクリット語にまで遡り語源や由来を明らかにしている深奥な書なのである。それぞれの植物の説明には、はるか昔の古代インドから朝鮮半島、日本に至る深い交流の足跡が綴られている。

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