【新連載】〈朝鮮幼稚園除外問題の現在地①〉仲間はずれから、支援の枠のなかに!
2022年03月08日 08:00 民族教育朝鮮幼稚園をはじめとする外国人学校が幼保無償化の対象外とされてから、およそ2年半が経過した。保護者や学校関係者らによる絶え間ない働きかけによって、国は対象外施設への支援事業を打ち出すに至り、一方の地方自治体も、手上げ方式で推進される同事業について、これまでに多くの自治体が手上げするなど、状況は大きく変化している。しかし他方では、朝鮮幼稚園など各種学校認可の外国人学校幼稚園はいまだ制度そのものの対象でないことや、地方自治体の対応に差があることで、支援対象とそうでない対象が生まれるという新たな「差別」の形が生産される現状もある。新連載「朝鮮幼稚園除外問題の現在地」では、19年10月から始まった幼保無償化からの朝鮮幼稚園除外問題を改めて振り返るとともに、朝鮮幼稚園をめぐる同制度の現状について確認する。全4回。
2019年10月、幼保無償化制度がスタートした。それから約2年半の間、日本各地から集まった約5,500人の同胞らが抗議の声をあげた「すべての幼児に教育・保育の権利を!11.2全国集会」などの集会や各地での街頭宣伝活動、昨年4月までに日本の国内外から107万筆の賛同を集めた署名運動など、様々な運動が展開されてきた。