広島無償化裁判記録集が発刊
2022年02月20日 11:17 民族教育今後の闘いに向けた道標に
「広島『無償化』裁判 闘いの記録―司法の有様を問う」が20日に発刊された。
2013年から各地で行われてきた高校無償化訴訟は、昨年7月27日に広島無償化裁判での原告敗訴判決が確定(7月27日)したことで、終結を迎えた。
「政治・外交的な理由」で省令改悪を働き、朝鮮高校を無償化制度から除外した国を相手に、現役の高校生らが原告となり、各地5カ所(大阪、愛知、広島、福岡、東京)で始まったのが高校無償化訴訟であった。同訴訟と関連しては、2017年7月に大阪地裁で勝訴判決が出たものの、その後はいずれも国に白旗をあげる不当判決が続き、昨年にすべての地域で原告敗訴が確定した。
今回の記録集は「広島無償化裁判を支援する会」、広島朝鮮学園、広島無償化弁護団など6団体による「広島『無償化』裁判総括委員会」が編集・発行した。
全95ページからなる記録集には、広島無償化裁判の経緯や詳細、弁護団や卒業生、保護者らの声が紹介されているほか、各種声明や新聞・雑誌記事、年表、写真など、裁判を巡る豊富な資料も収録。約8年におよんだ裁判闘争を振り返りその意義を改めて確認するとともに、今後の民族教育権獲得運動に向けた道標となる一冊となっている。
(朝鮮新報)