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短編小説「魚のために道をひらこう」12/陳載煥

2022年03月03日 06:30 短編小説

「さあ、早く行こう! どこまでも行ってけりをつけよう。きみがその主張を引っ込めるまでは、たとえ、障害をおってもくっついていくよ。夕立まで降ってくれて、ちょうどいいや。ぐずぐずせずにさっさと出発しよう!」

ところがジュンハは、一歩も歩くことができなかった。洞穴の中が、ぐるぐる回っているようで立っていることさえできなかった。テソンは急いでジュンハを抱きかかえると寝かせた。

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