2年ぶりの花舞台、民族教育の素晴らしさを誇示/第53回在日朝鮮学生中央芸術コンクール
2021年11月05日 15:25 文化中等教育実施75周年記念
在日本朝鮮人中等教育実施75周年記念第53回在日朝鮮学生中央芸術コンクールが 11月3~4日に東京朝鮮文化会館など都内の各会場で行われた。各地の朝鮮学校生徒と教員、保護者をはじめとした同胞や関係者約1400人が参加した。
中央芸術コンクールが開催されるのは2年ぶり。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により開催がかなわず、東日本、近畿・東海、中四国、九州の4地域ごとの芸術発表会という形がとられた。
コンクール実行委によると、感染症拡大への懸念が未だに残る中で今年も開催が憂慮されたが、生徒たちの貴重な活躍の場である中央芸術コンクールを2年連続で中止することはできない判断。万全の対策を講じながらコンクールを開催することを決定し、準備を進めてきた。
開催にあたり、実行委では各学校と綿密に連携をとり、来場者数を事前に把握。保護者は部門ごとに生徒一人あたり1~2人に制限し、会場では消毒や検温、健康チェックシートの提出を義務化し、安全な運営につとめた。
コンクールでは、声楽、民族器楽、洋楽器、舞踊の4部門で全103演目が披露された。生徒たちは芸術コンクールの花舞台に立てる喜びをかみしめながら練習の成果を余すところなく発揮し、民族教育の素晴らしさ、魅力を誇示した。
各会場では新型コロナ感染拡大防止のため、表彰式や優秀作品発表会は行われなかったが、日本各地から訪れた保護者たちは舞台上で輝く生徒たちの姿に涙をながし、割れんばかりの拍手を送っていた。
岡山初中と広島初中高舞踊部に所属する娘たちを見に東京朝鮮文化会館を訪れた朴鐘愛さん(44)は「昨年は高3の長女が広島初中高舞踊部に所属していたが、中央コンクールが中止となり残念な思いをした。今年は無事に開催されてうれしい」とし「自分の子どもの舞台はもちろん、いろんな学校の作品にも触れ、ウリハッキョや民族芸術のすばらしさを改めて感じることができた」と感激した様子で話し、大会関係者らに謝意を表した。
各部門の表彰および講評は、8日に「エルファTV」を通じて行われる予定となっている。
(朝鮮新報)