〈コッソンイ・繋-統一への思い咲かせ―〉「朝鮮市場」に統一旗なびく/金宗泰さん(2000年、東大阪中級・中1)
2021年11月03日 10:10 民族教育4.24教育闘争73周年に際して南朝鮮で出版された「コッソンイ」第3集「私たちは統一に走って行きます」には、1982年から2019年までの「コッソンイ」作文コンクール(主催=朝鮮新報社)入選作品のうち「統一」をテーマにした作品52編が収録されている。在日朝鮮児童らが時代ごとに描いた「統一」を、本紙編集局の日本語訳で紹介する。
私たちの家族は3年前、「朝鮮市場」(大阪市生野区)で暮らす祖母の家に引っ越した。引っ越した当初、鼻を突くようなニンニクやキムチの匂い、チヂミを焼き、餅をつく香りが苦手だった。それだけではなく、隣の家から「この馬鹿者、出ていけ! 」と言い争う声が聞こえて、ぐっすり眠ることもできなかった。また、祖母の済州島の方言に面を食らったこともあった。
今考えても笑えるような出来事があった。わが家の隣の路地のある家から煙が上がり、消防車がやってきたが、その煙は火災によるものではなく、ゴキブリを捕まえる「バルサン」を炊いた際に