〈続・歴史×状況×言葉・朝鮮植民地支配と日本文学 35〉魯迅文学の読まれ方をめぐって/魯迅①
2021年08月29日 08:00 寄稿中国近代文学の古典として、日本で多数翻訳され、1950年代にはじまり70年代以降今日までほとんどの出版社で「国語」教科書に採録され続けてきたことで、「日本語文学」として異例といってよいほど読み継がれてきた魯迅の作品。特に「故郷」(1921)、「藤野先生」(1926)の二作は、それぞれ中学、高校の教科書に変わらず採録されており、かつ1984年以降朝鮮学校の日本語教科書にも収録され続けてきた(ただし「藤野先生」は現行の高級部教科書からは外れた)。