〈ひと・サラム・HUMAN〉山口初中教員/徐寿花さん(55)
2021年02月02日 14:46 民族教育「英語教育を大きな魅力に」
今年度から母校である山口初中の英語教員として教壇に立ち、初2の担任を受け持ちながら、同校の英語教育を一手に担っている。
1月23日に行われた2020学年度朝鮮学校教員たちの教育研究集会では各地の教員たちの中で唯一となる「二重模範教授者」称号が授与された。「尊敬する先輩教員の方々に、少しでも近づきたいという思いでチャレンジした。本当にうれしい」と喜びを表した。
朝大外国語学部を卒業後、山口朝高、徳山初中(いずれも当時)、広島初中高、九州中高で教員や講師を務めた。出産を機に一時は教育の現場から離れたが、復帰後も変わらぬ熱意で英語教育の発展に力を注いでいる。
民族教育への強い思い、褪せることない向上心がモチベーション。「現場を離れていた間のブランクを取り返し、少しでもいい授業をしようと必死だった」。
その一心から、神奈川や大阪の先輩教員の授業を自ら見学に出向き、日本学校の教員らが集うセミナーや研究会にも積極的に参加した。また、生徒のスピーチ指導の為に自身もスピーチクラブに所属し、市や県が主催する英語弁論大会や朗読コンテストで生徒を入賞させるなど、大きな成果を収めてきた。
授業では「教える」よりも「気づかせる」ことを重視する。「子どもたちが卒業後も自分にあった形で英語に長く親しんでいけるようなきっかけを与えられたら」。
英語教育を民族教育の大きな魅力に―そう意気込みながら「若い教員たちの手本となれるようこれからも英語教育を盛り上げたい」と力を込めた。
(根)