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〈私たちのうた〉二十一日の夜/尹福鎮

2012年11月05日 17:00 文化・歴史

二十一日 今夜は 給料日

糸を紡ぐ 母さんの 給料日

柳林の上の 高い 煙突を

 

冬至の 三日月が 明るく 照らすのに

母さんは どこで 何を しているのやら

夜がふけても 帰ってこない

 

二十一日 今夜は 給料日

糸を紡ぐ 母さんの 給料日

ねんねよねんね 赤ん坊も 寝つかず

 

工場への あぜ道も 真っ暗なのに

今月の 賃金 少ないと 泣いているのだろうか

月が 落ちていくのに まだ帰らない

 (選訳・金真美)

パク・テジュンによって曲がつけられ童謡として歌われた。給料日だというのになかなか帰ってこない母親。夜がふけるとともに待ちわびていた子どもの心は、一人家計を支える母への同情と不安へと変わっていく。

ユン・ボクチン(1907~1991)

大邱で出生し、法政大学英文科を卒業。1920年代少年雑誌「オリニ」で数多くの童謡を発表した。朝鮮戦争のときに北に移り、朝鮮の代表的な児童文学作家として活躍した。

「童謡ハラボジ」の愛称で親しまれた。

朝鮮語原文

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