〈蹴球七日~同胞サッカー選手の足跡 20〉横浜F・マリノス・朴一圭選手
2019年11月25日 16:27 スポーツ諦めなければ必ず花咲く/社会人リーグからJ1へ
社会人リーグから這い上がり、憧れていたJ1の舞台へ。そんな絵に書いたようなサクセスストーリーを歩む同胞選手がJ1屈指の名門、横浜F・マリノスにいる。加入1年目で正GKの座を掴んでいる朴一圭選手(29、東京朝高、朝大卒)だ。チームは残り2試合となったリーグ戦で首位を走っている。「ぶれない覚悟を持って諦めずに続ければ、必ず最後に花が咲く」(朴選手)。不断の努力を重ねてきたサッカー人生に、輝かしい1ページが刻まれようとしている。
心に掲げたスローガン
取材当日は7万人収容のホームスタジアム近くで練習が行われた。全体練習がおわっても最後までグラウンドに残り、技術の向上に取り組む朴選手。クラブハウスへ引き上げる際にこちらに気づくと、練習時の真剣な表情から一転、柔らかい笑顔で声をかけてくれた。「久しぶり!元気だった?」
暑さが残る昨年11月の沖縄。2018年シーズンを終えたばかりの当時、朴選手はクラブ創立以来初のJ3優勝、J2昇格を果たしたFC琉球に所属していた。シーズン中は主将として毎試合のように高いパフォーマンスを見せ、強烈なリーダーシップでチームを牽引。栄冠を果たしたチームの中でも一際脚光を浴びていた。
その経歴にも注目が集まっていた。J2から3つもカテゴリーが低い社会人リーグでのプレーを経験していたからだ。